加速キッチン合同会社の情報

宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-40-401

加速キッチン合同会社についてですが、所在地は仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-40-401になり、近くの駅は北山駅。東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社が近くにあります。また、法人番号については「6011003011944」になります。
加速キッチン合同会社に行くときに、お時間があれば「仙台市戦災復興記念館  」に立ち寄るのもいいかもしれません。


法人名フリガナ
カソクキッチン
住所
〒980-0845 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-40-401
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周辺のお天気
周辺の駅
4駅
JR東日本・仙山線の北山駅
JR東日本・仙山線の東北福祉大前駅
JR東日本・仙山線の国見駅
仙台市・地下鉄南北線の北仙台駅
地域の企業
3社
東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社
仙台市青葉区荒巻字青葉468番地の1
日照国際商務株式会社
仙台市青葉区荒巻字青葉465番地イトーピア青葉マンション406号室
株式会社TUP
仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-40
地域の観光施設
3箇所
仙台市戦災復興記念館  
仙台市青葉区大町2-12-1
瑞鳳殿
仙台市青葉区霊屋下23-2
せんだいメディアテーク  
仙台市青葉区春日町2-1
法人番号
6011003011944
法人処理区分
国内所在地の変更
法人更新年月日
2022/03/02

“音で判別”できる放射線検出器を大学生が開発 視覚障害者の学びを支援
2025年06月06月 14時
“音で判別”できる放射線検出器を大学生が開発 視覚障害者の学びを支援
高校時代の放射線探究経験を生かし、音の高さで放射線エネルギーを判別する検出器を開発
加速キッチン学生スタッフの貫輪 美博(ぬきわ みひろ、東京科学大学(Science Tokyo)1年)は、放射線のエネルギーを音の高さで表現することで、視覚障害のある高校生でも
放射線の種類を判別できる視覚障害者向け放射線検出器
を開発しました。さらに筑波大学附属視覚特別支援学校にて実証授業を行い、教材として有効であることを確認しました。




学生スタッフの貫輪(一番右)、ダイアログ・イン・ザ・ダークに所属する全盲のアテンド(案内役)と高エネルギー加速器研究機構の研究者チーム
背景
視覚障害のある人が理系分野を学ぶ際には多くの困難があります。とりわけ、最先端のサイエンスについての視覚障害者向けの教材は極めて少ないのが現状です。貫輪は高校1年生から素粒子研究に取り組んだ経験から、「視覚障害のある学生にも探究の機会を提供したい」と考え、本検出器を開発しました。開発にあたっては、2025年1月、3月の2回にわたりダイアログ・イン・ザ・ダークに所属する全盲の当事者や支援者からのフィードバックを反映しました。




ダイアログ・イン・ザ・ダークの全盲スタッフと貫輪(一番左)の意見交換。
筑波大学附属視覚特別支援学校での実証授業
貫輪は高校での探究経験を活かして、この視覚障害者向け放射線検出器を使った授業を考案し、2025年3月に筑波大学附属視覚特別支援学校にて、全盲の高校生を対象に110分間の実証授業を実施しました。授業内では以下のように放射線に関する本格的な実験を行いました。
1.
宇宙線や環境放射線の音を聞き分ける
2.
ラジウム線源および5種類の放射性鉱石からの音を比較する
3.
ラジウム線源と検出器の間に銅板を挿入し、遮蔽効果を調査する
全盲の高校生は音だけで
ベータ線が銅板で遮蔽され、ガンマ線は透過する
ことを発見・考察しました。また、得られたデータを触覚グラフにして理解を深めました。
今後の展開
今後も当事者や教育現場の声を取り入れながら検出器とカリキュラムを改良し、全国の盲学校や科学館などでの出張授業を通じて教材の活用を進めていく予定です。また、加速キッチンでは視覚障害だけでなくあらゆる環境・状況においても素粒子や放射線に興味を持つ中高生が楽しめる機会を提供してまいります。




実証授業の様子。全盲の高校生(右)が検出器を触りながら体験。貫輪(一番左)が説明。




測定したデータをもとに、触って判別できるシール付きグラフを作成。
検出器を開発した大学生




貫輪 美博(ぬきわ みひろ)
東京科学大学(Science Tokyo)1年、加速キッチン学生スタッフ。
16歳(高校1年)から陽子線治療時の線量分布測定シミュレーションを加速キッチンの探究活動として行い2024 年、CERN(スイス)主催「Beamline for Schools」で日本人初採択チーム Sakura Particles のメンバーとして参加。現在は大学生スタッフとして中高生の放射線探究を支援。
加速キッチンについて
加速キッチンは「宇宙・素粒子分野を自分たちの力で探究できる世界をつくる」ことを使命とし、大学生・大学院生を中心に活動。安価で手軽に使える素粒子検出器の配布とオンラインメンター制度により、世界最大規模の素粒子探究ネットワークを構築しています。
関連リンク
加速キッチン:

https://accel-kitchen.com/

Sakura Particles(貫輪が参加したCERN(スイス)主催「Beamline for Schools」で日本人初採択チーム):

https://accel-kitchen.com/sakura-particles/

ダイアログ・イン・ザ・ダーク:

https://did.dialogue.or.jp/

筑波大学附属視覚特別支援学校:

https://www.nsfb.tsukuba.ac.jp/

謝辞
本プロジェクトは以下の支援を受けて実施されました

高エネルギー加速器研究機構 中山浩幸准教授らによる教材開発支援

一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティの協力

筑波大学附属視覚特別支援学校での授業実施

KEK加速器科学国際育成事業 IINAS-NXの助成
【本件に関するお問い合わせ】
加速キッチン合同会社
広報担当:須藤舞子
E-mail:info@accel-kitchen.com
TEL  :03-4500-0403
Web :

https://accel-kitchen.com/

桜田ひより主演映画「この夏の星を見る」に加速キッチンの宇宙線検出器が登場!
2025年05月29月 14時
桜田ひより主演映画「この夏の星を見る」に加速キッチンの宇宙線検出器が登場!




『この夏の星を見る』ポスタービジュアル組み写真 (C)︎2025「この夏の星を見る」製作委員会
概要




映画「この夏の星を見る」で御崎台高校の宇宙線クラブの検出器として登場する宇宙線検出器
直木賞作家・辻村深月氏原作の小説『

この夏の星を見る

』が桜田ひより主演で実写映画化され、2025年7月4日に全国公開されます。本作には、

加速キッチン

が支援する中高生の探究活動をモデルにした宇宙線クラブ(注1)が登場し、その観測シーンで実際の宇宙線検出器が使用されています。劇中で用いられた検出器は、現役の中高生がふだんの探究活動で使用している実機を撮影現場へ持ち込み、調整・設置を担当しました。
検出器1 女子学院中学校高等学校天文班が使用している宇宙線検出器
御崎台高校の宇宙線クラブの検出器として登場するものが女子学院中学校高等学校・天文班で使っている宇宙線検出器です。天文ドームに常設し、24時間体制で宇宙線を観測しており、2024年5月には大規模太陽フレアに伴うフォーブッシュ効果(銀河宇宙線強度の一時的減少)(注2)を捉えることに成功しました。現在も同じ検出器を持つアメリカのシカゴの高校生と定期的にオンライン交流をしながら研究を更に進めています。




女子学院中学校高等学校の天文ドームでの宇宙線観測の様子




撮影現場で検出器の準備を行った塚本葉月(女子学院高等学校、当時高校2年生)と小林美登里(女子学院高等学校、当時高校2年生)とメンターの丸田京華(東北大学修士2年生当時)




2024年5月に発生した太陽フレア現象(Credit: NASA/SDO)




女子学院中学校高等学校が捉えた宇宙線の到来頻度減少。人工衛星GOES(米国NOAA)で太陽高エネルギー粒子を観測した際に宇宙線が減少している。
検出器2 順天高等学校の高校生が使用しているコガモ検出器
ひばり森中学校の理科室で中井天音が発表するシーンで「コガモ検出器」と手乗りサイズの「ミニクラゲ検出器」が登場します。コガモ検出器は、京都大学の榎戸輝揚准教授が推進する雷雲からのガンマ線を観測する「

雷雲プロジェクト

(注3)」で使用されている装置です。加速キッチンの中高生もこのコガモ検出器や雷雲プロジェクトのデータを使った探究を行っています。




Langmuir Laboratory(アメリカ・ニューメキシコ州)(注4)にてコガモ検出器で雷雲ガンマ線観測を行う跡部蒼(順天高等学校、当時高校2年生)




宇宙線を検出するとクルクル光るミニクラゲ検出器
加速キッチンについて
加速キッチンでは、映画に登場した検出器をはじめとして10種類以上の宇宙線検出器を中高生向けに貸与し、映画に登場する「宇宙線クラブ」のような探究活動を支援しています。中高生でも組み立てられるような検出器も提供しており、映画で登場する「手作り望遠鏡での星空観測」と同じように、「手作り宇宙線検出器で宇宙線観測」ができます。
この宇宙線探究サポートは、2020年2月のコロナ禍に、学校に通えずさまざまな活動を中止せざるを得なかった中高生に、自宅でも探究活動ができるよう宇宙線検出器を貸与したことがきっかけです。宇宙線はさまざまな天体現象により地球に降り注いでおり、天体観測と同様に世界中どこでも観測が可能です。映画に登場する高校生のように、直接会えない状況でもオンラインで交流を深めることでネットワークが広がり、現在では国内外で200名を超える中高生が宇宙線探究に取り組むようになりました。
さらに女子学院高等学校のように、オンラインを活用して海外の高校生と協力した観測事例も数多く生まれています。映画を通じて、このようなオンラインで宇宙線を介して交流を深める中高生たちの活動をぜひ感じていただければと思います。
注釈
注1
宇宙線:
様々な天体現象によって生じた高エネルギーの素粒子で宇宙空間を飛び回っている。地上ではおよそ手のひらに一秒に1つ通り抜けるぐらい降り注いでいる。
注2
フォーブッシュ効果:
太陽活動に伴う磁気嵐の発生時、地球に降り注ぐ銀河宇宙線の強度が急激に減少し、その後数日かけて回復する現象。これは、太陽フレアで放出された荷電粒子が宇宙線を遮蔽するためと考えられている。
注3
雷雲プロジェクト:
雷雲からのガンマ線を観測する市民科学型プロジェクト。冬季に雷雲が頻繁に発生する金沢市周辺に居住する市民サポーター宅の庭先にコガモ検出器が設置され、約70台規模の観測網として運用されている。
注4
Langmuir Laboratory:
アメリカ合衆国ニューメキシコ州中央部、標高約3,240メートルのマグダレナ山脈に位置する大気研究のための科学実験施設。1963年にニューメキシコ工科大学によって設立され、雷、雹、雨を引き起こす雲のプロセスを研究している。
関連リンク
映画「この夏の星を見る」:

https://www.konohoshi-movie.jp/

加速キッチン:

https://accel-kitchen.com/

雷雲プロジェクト:

https://fabcafe.com/jp/labs/kyoto/thunderstorm/

本件に関するお問合せ先
加速キッチン合同会社
Mail:info@accel-kitchen.com
Tel:

03-4500-0403

Web:

https://accel-kitchen.com/

世界初!中高生が世界最高クラスの加速器J‑PARCでミュオンビーム実験
2025年05月23月 14時
世界初!中高生が世界最高クラスの加速器J‑PARCでミュオンビーム実験
2025年5月5日~6日、大強度陽子加速器施設J-PARC※1の物質・生命科学実験施設(MLF)ミュオンD1エリアにおいて、加速キッチン合同会社(宮城県仙台市 代表:田中香津生)※2の探究支援を受ける4名の中高生がミュオンビーム実験を行いました。J-PARCで中高生がビーム実験を行うのは今回が初めてです。




実験を行うD1ビームラインの説明を受ける中高生 (C) KEK IMSS
概要

J-PARC

(茨城県東海村)は世界最高クラスの大強度陽子加速器であり、中性子・ミュオン・中間子・ニュートリノなど多様な量子ビームを備えています。量子ビームは素粒子・原子核物理、物性物理学、化学、材料科学、生物学など幅広い研究に利用されています。本実験は、

加速キッチン合同会社



高エネルギー加速器研究機構


物質構造科学研究所

(J-PARCセンター

物質・生命科学ディビジョン

兼務)の梅垣いづみ助教、西村昇一郎特別助教が協力して企画・実施しました。加速キッチンでは支援中の中高生からミュオンビーム実験提案を募集し、採択された3課題(4名)について、5月5日~6日にD1エリアで実験を行いました。大学生・大学院生スタッフ(齋藤隆太〈東北大学 博士1年〉、柳澤祐太郎〈東北大学 修士1年〉、能勢千鶴〈東北大学 修士2年〉、貫輪美博〈東京科学大学 学部1年〉)が、設置や測定をサポートしました。
参加中高生は1日目に

ミュオン科学実験施設(MUSE)

※3のビームラインの見学・実験準備を行いました。2日目にそれぞれ3つの中高生の提案実験を行い、予定通り必要なデータを収集できました。放射線管理区域内での検出器設置等の準備は放射線業務従事者登録をしている大学生・大学院生スタッフによって行われ、中高生は施設内の会議室から遠隔でデータ収集の準備を行いました。
参加中高生の実験内容
課題1.:2次元ビームモニタの性能評価:松下千穂里さん(女子学院高等学校 高校3年生)
女子学院高等学校の松下千穂里さんは、2024年に日本人高校生として初めてCERNでビーム実験を行った

Sakura
Particles

のメンバーの一人です。今回は、CERNで性能評価を行った2次元ビームモニタを用いたビーム実験のさらなる検証を行いました。CERNでの実験で用いた連続ビームとは異なり、J-PARCではおよそ100 ナノ秒(1000万分の1秒)という短い時間に集中してミュオンが到来します。そこで、松下千穂里さんはビーム到来中の信号波形を全て取得することにより信号収集するような工夫を行いました。今回のビーム実験では検出器上の異なる3点にビームを照射し、それぞれどのようにイメージングできたかをこれから解析していきます。大学生スタッフの貫輪美博もSakura Particlesとして昨年CERNのビーム実験に参加したメンバーです。




自作の2次元ビームモニタをビームライン上に設置




大学生スタッフと議論をする松下千穂里さん(右から3人目)
課題2.:ミュオンビームの速度測定:川道かのんさん(名古屋大学教育学部附属中・高等学校 中学3年生)、淺野颯良さん(名古屋大学教育学部附属中・高等学校 高校3年生)
名古屋大学教育学部附属中・高等学校の川道かのんさん、淺野颯良さんは宇宙線ミュオンの速度をTime of Flight(TOF)法で観測する探究に取り組んでおり、

2024年に大阪公立大学で行われた放射線に関する高校生発表会「ハイスクールラジエーションクラス」では最優秀賞

を受賞しました。今回のビーム実験でビームライン上の前方検出器と後方検出器の2つの検出器間の距離を変えながら、ミュオンの到来時間差を測定しました。このデータを解析することで、D1エリアから供給されたミュオンの速度を明らかにしていきます。




ビームライン上に前方検出器と後方検出器を並べて設置、2つを通過するミュオンの速度を測定する




検出器をリモート操作する淺野颯良さん(左)、青野真優さん(中央)、川道かのんさん(右)
課題3.:コンクリートによるミュオンビームの遮蔽効果:青野真優さん(東京学芸大学附属高等学校 高校3年生)
東京学芸大学附属高等学校の青野真優さんは加速キッチンで「学校の天井の厚みを宇宙線で計測する」探究活動を行っています。ここから着想して今回のビーム実験では自宅でセメントを固めて作成した「自作コンクリート」を用意して、その前後に検出器を設置してビーム実験を行いました。2つの検出器の信号強度からミュオンビームがコンクリートでどの程度遮蔽されるかを解析していきます。




自作のコンクリートをアクリルボックスに入れて検出器の前に設置




コンクリート設置時の検出器のデータを確認する青野真優さん(中央)
今後の中高生の活動・成果発信
J-PARCで実験を行った中高生4名はこれからデータ解析を行い、得られた成果を学会や論文などで公表する予定です。例えば松下千穂里さんは、5月25日(日)に千葉市の幕張メッセで開催される「日本地球惑星科学連合 2025年大会(JpGU2025) 高校生セッション」で「2次元ビームモニタの性能評価」を発表する予定です。




MLF(物質・生命科学実験施設)の前で記念写真 (C) KEK IMSS
※学校名や肩書きは 2025 年 5 月時点のものです。
【用語の説明】
※1 大強度陽子加速器施設(J-PARC)
高エネルギー加速器研究機構と日本原子力研究開発機構が茨城県東海村で共同運営している大型研究施設で、素粒子物理学、原子核物理学、物性物理学、化学、材料科学、生物学などの学術的な研究から産業分野への応用研究まで、広範囲の分野での世界最先端の研究が行われています。J-PARC内のMLFでは、世界最高強度のミュオン及び中性子ビームを用いた研究が行われており、世界中から研究者が集まっています。
※2 加速キッチン
加速キッチンは宇宙・素粒子分野を自分たちの力で探究できる世界をつくることを使命として、理工学系や様々な分野の大学生・大学院生を中心として活動しています。この活動は徐々に広がり現在では世界でも最大の素粒子探究ネットワークとなりました。素粒子を測定してその極小の世界の性質を調べたい中高生のために安価で手軽に使える素粒子検出器を配布し、研究者や様々な市民科学プロジェクトと中高生をつなぎ、世界中の研究者や中高生と共同研究をするきっかけを提供しています。
※3 ミュオン科学実験施設(MUSE)
MUSEは、J-PARCのMLF内にある世界最先端のミュオンビーム実験施設です。高強度のミュオンを用いて、物質内部の構造や磁性、超伝導などを非破壊で調べることができ、物性物理や材料科学、生命科学など幅広い分野で利用されています。
【本件に関するお問い合わせ】
加速キッチン合同会社 広報担当:須藤舞子
TEL  :

03-4500-0403

E-mail:info@accel-kitchen.com
高エネルギー加速器研究機構 広報室
TEL  :

029-879-6047

E-mail:press@kek.jp
J-PARCセンター広報セクション
TEL  :

029-287-9600

E-mail:pr-section@ml.j-parc.jp

高校2年・佐々木柚榎さん、国際原子力科学オリンピック日本代表に選出
2025年04月28月 10時
高校2年・佐々木柚榎さん、国際原子力科学オリンピック日本代表に選出
日本代表チーム初代メンバー4名の1人として第2回 INSO(マレーシア・クアラルンプール)へ

加速キッチン合同会社

が探究支援を行う大阪府立北野高等学校2年 佐々木柚榎(ささき ゆずか)さんが、2025年7月30日からマレーシア・クアラルンプールで開催される

International Nuclear Science Olympiad(INSO)

第2回大会の日本代表4名のうち1人に選ばれました。




佐々木柚榎(ささき ゆずか) さん〔大阪府立北野高等学校 2年〕

原子力国際科学オリンピック(INSO)

は、20歳未満の学生を対象とする原子力科学・放射線技術の総合コンテストです。2024年の第1回大会(フィリピン)には14か国55人が参加。第2回大会は国際原子力機関(IAEA)の支援の下、2025年7月30日から8月6日にマレーシア国民大学(UKM)で開かれます。日本からの代表派遣は今回が初めてで、4月の選抜試験で佐々木さんを含む4名が選出されました。
佐々木柚榎さんについて

加速キッチン

では佐々木柚榎が中学1年生時より素粒子に関する探究支援を行ってきました。
中学1~2年(2021~2022) 宇宙線強度と宇宙天気の相関を研究
中学1年生では自宅で宇宙線を測定しながらアメリカ海洋大気庁(NOAA)が運用する

GOES衛星

のデータや気象庁管轄の

地磁気観測所

のデータを用いて、宇宙天気と地上での宇宙線強度との相関についての探究を行いました。




超異分野学会 大阪大会2022で宇宙線到来頻度と地磁気に関する探究成果を発表。
中学3年~(2023~) 市販カメラによるシンチレーション撮像
中学3年生より、

大阪大学SEEDSプログラム

の支援も受けて

和田有希講師

の指導のもと放射線による微小なシンチレーションの発光を市販のカメラで撮像する探究に取り組みました。本成果は

ハイスクールラジエーションクラス2023

で発表を行い、優秀賞を受賞しています。本活動は現在も続けており、エックス線・ガンマ線のエネルギーの推定を市販のカメラの撮像からできるか取り組んでいるところです。




カメラを用いたシンチレーション光撮像の実験装置。シンチレーターに線源を隣接させて、発生したシンチレーション光を左側のカメラで撮像する。




シンチレータの発光分布。放射線の種類、エネルギーによって減衰の仕方が変わっている。




アメリシウム線源によるシンチレーション発光の撮像




セシウム線源によるシンチレーション発光の撮像
高校1年(2024~) Sakura Particles チームでCERN “Beamline for Schools” 最優秀賞
高校1年生では、加速キッチン内で結成された高校生チーム「

Sakura Particles

」の一員として国際加速器実験提案コンテスト

Beamline for Schools

で過去最高の461件の中から

日本人初の最優秀賞を受賞しました

。Sakura Particlesは将来的にミュオグラフィへの応用を目指して10万円程度で作れる宇宙線トラッカー(宇宙線の飛跡がわかる検出器)を設計し、その性能評価をビーム実験として提案しました。この実験提案をもとにスイス・ジュネーブにある世界最大の加速器施設CERNで2週間のビーム実験を行いました。本ビーム実験の成果は現在解析中で今年度中の論文投稿を目指して解析を進めています。




CERNでのビーム実験の様子




CERNでのビーム実験の様子
この活動が評価され、

大阪府教育庁の表敬訪問

を2024年10月に行っています。このような活動を通して、放射線・素粒子への興味関心をより深めていき、今回の日本代表として選抜されることとなりました。




大阪府表敬訪問の様子(https://x.com/parentsbunin/status/1850791777726562523)
国際原子力科学オリンピックについて
International Nuclear Science Olympiad(INSO) は、原子力科学や放射線技術に関心を持つ20歳未満の学生を対象とした国際大会です。 2024年にフィリピンで第1回大会が開催され、14カ国から55名の高校生が参加し、筆記試験や実験課題、施設見学などを通じて知識と技能を競いました。
第2回大会は、2025年7月30日から8月6日にかけて、マレーシア国民大学(UKM)で、IAEAの支援のもとマレーシアのクアラルンプールにて開催されます。
加速キッチンについて