株式会社グレープリパブリックの訪問時の会話キッカケ
株式会社グレープリパブリックに行くときに、お時間があれば「南陽市立結城豊太郎記念館」に立ち寄るのもいいかもしれません。
「
素晴らしい会社にお邪魔することができ、光栄に思います。
中川駅の近くで美味しいレストランはありますか
南陽市立結城豊太郎記念館が近くのようですが、興味があります
株式会社グレープリパブリックでいいこと、ありそうですね
」
google map
山形鉄道フラワー長井線の南陽市役所駅
山形鉄道フラワー長井線の赤湯駅
JR東日本奥羽本線の赤湯駅
2024年07月15月 09時
搾汁後のブドウの果皮や種子を再利用して造ったSDGsなスパークリングワイ
2023年12月11月 09時
わずか0.4haの畑で採れたブドウだけを使った「CuveeShinden
2023年10月16月 09時
山形の自社農園で有機栽培したブドウを使ったナチュラルワイン「numero
2023年09月14月 09時
GRAPE REPUBLIC史上最高の出来。山形県南陽市の特産品「ラ・フ
2023年06月19月 09時
出店背景|なぜ鎌倉に出店するのか
1.国内だけでなく国外にも発信したい
山形県南陽市のテロワールを表現した私たちにしか造れないワインを、国内だけでなく国外にも届けたいと「グレープリパブリック」はつねに考えてきました。すでにアメリカやカナダ、台湾、スウェーデンなどを中心に14カ国に輸出をしており国外でも私たちのワインを楽しんでくれている方々がたくさんいます。
日本を代表する観光地であり、さらには国外からの観光客も多い鎌倉に出店することは、そんな国外のファンの方々をお迎えするにふさわしい場所だと考えました。さらに、多くのインバウンドが多い鎌倉であれば、新しいワインファンの方々と出会うきっかけにもなります。鎌倉は、世界と山形県南陽市を結ぶ中継点になります。
「GRAPEREPUBLICINC. VINERIA SALONE」のロゴ。
2.サローネの創業地である神奈川県内での出店
鎌倉がある神奈川県は、グループ会社で「GRAPEREPUBLICINC. VINERIA SALONE(グレープリパブリック ヴィネリア サローネ)」の運営を行うサローネグループの本店「SALONE2007」(横浜・元町)がある地でもあります。2007年にオープンして以来、横浜だけでなく神奈川県のお客様の支えがあって成長してきたサローネグループにとって“故郷”と呼べる場所です。
グループ店の本拠地近くからスタートできることは、グレープリパブリックにとっても大変意義のあることです。
3.海もあり山もある自然豊かな場所で飲んでほしい
ワインの味わいは変わりませんが、感じ方は飲む環境によって変わります。一人で飲むワインもおいしければ、友人やパートナーと飲むワインはまた違ったおいしさがあります。同じように、都会で飲むのか自然のなかで飲むのか、室内で飲むのか外で飲むのかによっても変わります。
グレープリパブリックのワインをどこで飲んでいただきたいのか、私たちは考えました。自社畑では有機栽培を大切にし、ワイン造りでもできるだけ南陽市新田の自然のなかから生み出すことを意識しています。さらには、世界最古といわれる素焼きのかめの「アンフォラ」で醸造する方法も採用しているのだから、自然に近い環境で飲んでもらいたい。海と山が近い古都・鎌倉は、まさに飲んでもらいたい場所にピッタリだったのです。
グレープリパブリックの商品。
食の複合施設「GRAPEREPUBLICINC. VINERIA SALONE」の3つのポイント
1.グレープリパブリック初の飲食店舗、運営は系列会社のサローネグループ
グレープリパブリックはこれまで、全国の小売り店・飲食店の卸のほか、EC販売で商品を販売してきましたが、飲食店舗を出店するのは今回が初めてです。ワインに合う食事やワインを楽しむ飲食エリアのほか、グレープリパブリックの主要商品も販売します。
運営するのは、グループ会社で神奈川県や東京都内にイタリアンレストランを展開する「サローネグループ」です。サローネグループとグレープリパブリックは、創立以来スタッフ間のコミュニケーションを積み重ねてきました。
ぶどう栽培の手伝いにサローネグループのスタッフが行くこともあれば、グレープリパブリックの都内での催事や試飲会などにソムリエメンバーが参加するなど、まるで同じチームのように協力を繰り返してきました。今回の運営でも、お互いを理解しあう両社だからこそ、単なるグループ会社の運営ではないシナジーが生まれるはずです。
東京・渋谷「biodinamico」ではグレープリパブリックを訪れたスタッフを中心にグレープリパブリックのワインを熟知したスタッフがおすすめします。
2.業態はイタリアでワインと居酒屋を意味するヴィネリア
GRAPEREPUBLICINC. VINERIA SALONEに併設する飲食エリアは、イタリアではヴィノ(vino=ワイン)とオステリア(OSTERIA=居酒屋)を意味するヴィネリア(VINERIA)の業態です。グレープリパブリックの醸造責任者の矢野陽之がイタリア北部エミリア=ロマーニャ州のボローニャで働いていた際に好んでよく利用していた飲食業態で、カジュアルなワインとともに楽しむスタイルを踏襲しています。
デラウェアなど有機栽培を行う自社農園で栽培されたぶどうのみを使った「CuveeShinden(キュヴェ新田)」や「numeroシリーズ」は、グレープリパブリックを代表するワインであり、“Made from 100% Grapes”を体現する自然な造りのワインとともにイタリアのワイン居酒屋にあるような郷土料理を、昼はパスタランチ、夜はアラカルトでお楽しみいただけます。
料理の一例、「マグロテール」。
料理の一例、「カレッテエッラ」。
料理の一例、「神石牛」。
3.シェフはグレープリパブリックに何度も足を運んだシェフ
GRAPEREPUBLICINC. VINERIA SALONEのシェフは、サローネグループの「biodinamico(ビオディナミコ)」(東京・渋谷)でシェフだった栗山義臣氏が務めます。栗山氏は、グループ間の交友のなかでもとくに頻繁に南陽市の醸造所を訪ねてくれた料理人で、醸造責任者の矢野とも交流が深く、グレープリパブリックの理念をもっともよく知る人物の一人といえます。
イタリアのパスタメーカー・Barillaが主催する「パスタ・ワールド・チャンピオンシップ 2019」で優勝しYouTubeチャンネルも人気の「SALONE 2007」のシェフ、弓削啓太氏が考案したパスタ料理や、「浅草開化楼」の製麺師の不死鳥カラス氏とサローネグループの統括料理長、樋口敬洋氏が共同開発したカラヒグ麺(低加水パスタフレスカ)もメニューに登場します。
栗山氏を中心にしたスタッフで、鎌倉の新しいフードスポットになることを目指しています。
GRAPEREPUBLICINC. VINERIA SALONEのシェフ、栗山義臣氏とグレープリパブリックの醸造責任者である矢野。系列会社のスタッフ同士という立場を越えて親交が深い二人が新店舗オープンの後押しになった。
施設情報
【オープン日】2024年8月8日(木)
【店名】GRAPEREPUBLICINC. VINERIA SALONE(読み:グレープリパブリック ヴィネリア サローネ)
【住所】〒248-0006 神奈川県鎌倉市小町2-6-28
【営業時間】ランチ 11:30~14:30(LO14:00)
ディナー 17:30~22:30(LO21:00)
【フードエリア席数】30席
【アクセス】
電車をご利用の場合/JR横須賀線・湘南新宿ライン、江ノ島電鉄「鎌倉駅」から徒歩7分
車をご利用の場合/横浜横須賀道路(旭横須賀道路)の朝日奈ICから、県道204号線を鎌倉方面から約5km。最寄りのコインパーキングをご利用ください。
【サイト】
HP:https://vineria.grape-republic.com/instagram:graperepublic_vineria_salone (https://www.instagram.com/graperepublic_vineria_salone/)facebookページ:https://www.facebook.com/profile.php?id=61561719880868
事業主|グレープリパブリック
グレープリパブリックのロゴ。
17基のアンフォラが並ぶ、グレープリパブリックの醸造所。ぶどう以外のものを一切添加せず、自然の力で発酵させる。
グレープリパブリックは、土地ごとの気候、地勢、土壌のみならず、そこに暮らす人や、人々が育んできた文化を含めた「テロワール」という概念を第一に考えたワイナリーです。2017年の設立以来、一貫して“Made from 100% Grapes”という言葉を掲げてワインを造り続けています。
世界最古のワイン造りといわれるアンフォラ醸造を採用しているのも特徴です。スペインから直輸入したアンフォラとよばれる陶器壺を地中に埋めて醸造する方法で、グレープリパブリックの醸造所には大小合わせて17基、最大1000Lもあり国内最大級です。アンフォラを使ったワイン造りは8000年ほど前からあるもので、グレープリパブリックが目指す“Made from 100% Grapes”のワイン造りに適していることから、採用を決めました。アンフォラ醸造をメインにステンレスなどのタンクも併用することで、自然な造りでありながら安定した品質のワイン造りも可能になります。
置賜地域のテロワールを表現することは、日本ワインにしか造りえない個性の表現であることを信じ、自然が造った作物「ワインは農作物である」という思いを胸に私たちは今日もぶどうとワインを造り続けていきます。
【公式サイトとInstagram】
https://grape-republic.com/
Instagram:https://www.instagram.com/graperepublicinc/
【会社概要】
会社名:株式会社グレープリパブリック
所在地:〒999-2205 山形県南陽市新田3945-94
代表者:平 高行
法人設立:2015年8月
URL:https://shop.grape-republic.com
事業内容:ワインの製造
運営|サローネグループ
サローネグループの本店「SALONE2007」の内観。
サローネグループ(運営:有限会社ジュン・アンド・タン)は横浜、東京(日比谷、丸の内、渋谷、南青山)、大阪に6店舗(2024年6月時点)を展開するイタリアンレストラングループです。イタリアの郷土の料理を大切にしながら、イタリアの今を伝えるべく、つねに現地の流行をキャッチし革新を続ける料理とサービスでゲストをお迎えします。
コロナ禍では、パスタソース販売のECサイトの開設や、各店でテイクアウト商品の開発、YouTubeチャンネルを開設するなど(SALONE2007のシェフ、弓削啓太のチャンネル「yugetube」のチャンネル登録者数は2024年6月現在19.9万人)、グループ一丸となって新しい時代への対応を進めました。
本店は、2007年に横浜にオープンした「SALONE2007」で、インターネットのグルメ口コミサイト「食べログ」で全国1位を獲得したこともあります。そのほか、「SALONE TOKYO」(日比谷)や「IL TEATRINO DA SALONE(イル テアトリーノ ダ サローネ)」(西麻布)、「QUINTOCANTO(クイントカント)」(大阪・中之島)がハイエンドなリストランテで、これらよりカジュアルな路線として「biodinamico(ビオディナミコ)」(渋谷)があります。2022年9月に移転のため閉店したシチリア料理に特化した「L'ottocento」(茅場町)をリブランディングし、シチリア・パレルモのリストランテ「bye bye blues」と業務提携した日本店「byebyeblues TOKYO」を2022年11月に東京・丸の内にオープンさせました。
「GRAPEREPUBLICINC. VINERIA SALONE」は、サローネグループが手がける7店目の店舗になります。
【各店のオフィシャルサイト】
SALONE2007:https://www.salone2007.com/
SALONE TOKYO:http://www.salone.tokyo/
IL TEATRINO DA SALONE:https://www.ilteatrino.jp/
QUINTOCANTO:https://www.quinto-canto.com/
biodinamico:http://www.bio-dinamico.com/
byebyeblues TOKYO:https://www.byebyeblues.tokyo/
【会社概要】
有限会社ジュン・アンド・タン
URL http://www.salone2007.com
業種 飲食店・宿泊業
本社所在地 東京都渋谷区宇田川町36-17 ニューシブヤマンション205
電話番号 03-5784-0804
代表者名 平 高行
上場 未上場
資本金 300万円
設立 2001年01月
【お問合せ先】
【店舗に関するお問い合わせ先】
株式会社グレープリパブリック
広報担当:樋口
電話:09025586414
メールアドレス:teamspada@gmail.com
URL:https://grape-republic.com/
Instagram:https://www.instagram.com/graperepublicinc/
目次
制作背景|SDGsで低アルコールなスパークリングワイン
「ピケット 2023」の特徴
商品概要
ソムリエのコメント|サローネグループ エグゼクティブ ソムリエ 野田俊輔
醸造責任者のコメント|GPARE REPUBLIC 醸造責任者・矢野陽之
製造スケジュール
会社紹介|GRAPE REPUBLICとは
制作背景|SDGsで低アルコールなスパークリングワイン
ピケット(Piquette)とは、ワイン醸造で出た搾汁後のブドウの果皮や種子に水を加えて再発酵してつくったワインです。フランス語の「piquer(刺す)」が語源にあり、諸説ありますが、ピリっとした味がすることからその名がついたともいわれています。
もともとはワインを醸造する生産者が、搾り終わったブドウを再利用し、自分たちで飲むためにつくっていたそうです。しかし、ワインに比べると質は落ちるため「質の悪いワイン」の代名詞として揶揄されることもありました。なおフランスでは、1907年に粗悪品が横行したことなどを受けてピケットの製造が禁止され、今でもその法律は引き継がれています。
しかし、アメリカなどワインの法律が異なる国では製造可能で、近年はSDGsの観点や低アルコール飲料のニーズと相まって醸造を始める生産者が増えてきています。
GRAPE REPUBLCでは、ニュージーランドの醸造家で弊社アドバイザーでもあるアレックス・クレイグヘッド(Alex Craighead)氏がピケットを造っていたことがきっかけで、2021年から製造をはじめました。もともと搾汁後のブドウの果皮や種子の再利用を模索していたこともあり、できる限り素材を使いきりたいという考えのもと2021年に醸造を開始しました。
SDGsな低アルコールワインでありながらも主力品種でもあるデラウェアなどの生食用品種に由来するアロマの豊かさに、フレッシュなブドウの酸も感じられるGRAPE REPUBLICらしさがしっかりと現われた辛口のスパークリングワインです。無清澄、無濾過、酸化防止剤等その他の添加物は不使用です。
「ピケット 2023」の商品画像。
「ピケット 2023」の特徴
1.きれいな酸が味わいの特徴
搾汁後のブドウの果皮や種子に水を加えただけのワインであるピケットは、酸化に弱く酸っぱい味になりやすいものです。古く「質の悪いワイン」といわれてきたのもそのためです。しかしGRAPE REPUBLCの「ピケット 2023」は、発酵中にパンチダウン(ピジャージュ、櫂入れ とも)を頻繁に行い、発酵終了後も瓶詰をすぐに行うことでできる限り酸化を抑え、フレッシュなブドウの酸をもったピケットになります。
2.750㎖瓶入りでワインスタイルで楽しむ
過去2年のピケットは330㎖のスタイニーボトルで販売してきましたが、今回から750㎖のボトルに詰めて販売したのは、「ピケット 2023」をよりブドウ本来の香りやワインであることを感じながらグラスで飲んでもらいたいという思いから、他のワインと同じボトルを採用しています。
完成したばかりの「ピケット 2023」。
「ピケット 2023」の商品画像。
商品概要
「ピケット 2023」(Piquette 2023)
定価 1,485円(税込)
発売日時 12月11日(月)正午
タイプ 果実酒(発泡性)1.
生産者 GRAPE REPUBLIC
生産地 山形県南陽市
ブドウ生産地 山形県産
ブドウ品種 デラウェア88%、ナイアガラ12%
アルコール分 6.5%
内容量 750ml
公式オンラインショップでの販売URL
https://shop.grape-republic.com/c/item/cat_wine/sparkling/GRC1116
ソムリエのコメント|サローネグループ エグゼクティブ ソムリエ 野田俊輔
昨今の報道と共に体感でも低アルコールの需要を感じています。このピケットは通常の半分程の度数で、フルーツカクテルのような飲みやすさを感じていただけると思います。また、近年叫ばれるSDGsの観点からも、同じブドウから2回造るという点で、生産量当たりの廃棄量を抑えられるということも時代にフィットしています。
味わいに柑橘のような香りや炭酸の爽やかさがあり口をスッキリさせるので、食中酒としてカジュアルなシーンで幅広くお楽しみいただけます。販売価格も抑えられ低アルコールな分、幅広い方の手に取って頂きたい新ジャンルの飲み物です。
野田俊輔 プロフィール
新潟市出身。大阪の調理師専門学校在学中に研修兼アルバイトで働いたフレンチレストランでサービスに目覚め、卒業後は東京のフレンチレストランへ。2015年に、サローネグループに入社。2023年にサローネグループ エグゼクティブ ソムリエに就任した。
「ピケット 2023」
☑味わいの考察
香りには食用品種らしいキャンディ香があり、砂糖漬けのオレンジピールが連想されます。
味わいは、製法からも大変ライトなボリューム。果皮と種周りのキュッとした酸味をしっかり取り込んでいるので、サッパリしていて、喉ごしが良いのも特長です。炭酸もしっかりあり、爽やかに楽しめる仕上がりになっています。
☑温度や提供法の考察
炭酸の爽やかさが活きるように、極力低い温度からの提供がオススメです。 グラスは、温度が上がりにくい小さめなものを選んでください。アルコールもやわらかく飲みやすいので、口が広めのコップで軽快に楽しんで頂くスタイルも良いでしょう。
☑料理の組み合わせ
ジューシーな油脂のある揚げ物にワインの炭酸や飲み心地に合わせていきます。熱々の料理と冷たいワインのギャップを楽しみながら、ワインの甘酸っぱさや柑橘の香りを活かした料理と合せてみてください。
「ピケット 2023」にあわせたい鶏モモ肉の塩唐揚げ。
「ピケット 2023」にあわせたい鱈チリ鍋。
【料理との提案】
・鶏モモ肉の塩唐揚げ
・鱈チリ鍋(細切りにした針生姜をトッピング)
・シンプルなペペロンチーノ(イタリアンパセリを散らす)
☑注意点
炭酸が抜けないように抜栓後はすぐに飲みきるようにしてください。また、低アルコールで酸化防止剤も不使用のため、熟成させずにすぐに飲んでください。
醸造責任者のコメント|GPARE REPUBLIC 醸造責任者・矢野陽之
日本ではあまり知られていないピケットですが、本来なら捨ててしまう搾汁後のブドウの果皮や種子を再利用しているほか、アルコール度も低いことからも、日本のマーケットにあったワインだと思います。
ピケットは、ワインメーカーが身内で飲むために造ったのが起源です。農作業後に、働いている人に配っていたような、親しい人とともに気軽に飲むワインだったといえます。
また2023年に造ったばかりの新酒でもありますので、新年のお祝いで集まるときに飲むのにピッタリのお酒でもあると思います。軽やかな発泡酒ですから、一杯目の乾杯のお酒として飲んでもらいたいです。
個人的には、原料由来のアロマがしっかりあるので、オリエンタルでスパイシーな料理に合わせたいですね。ベトナム料理のスイートチリソースで食べる生春巻や、スパイスカレーなどがおすすめです。
GPARE REPUBLIC 醸造責任者・矢野陽之
矢野陽之 プロフィール
1989年、神戸市出身。調理師学校卒業後に神戸市のイタリアンレストランに勤務。ソムリエの資格取得後、イタリア、オーストラリア、ニュージーランドに渡り、ブドウ栽培、ワイン醸造を学んだ。ニュージーランドでは、GRAPE REPUBLICのアドバイザーでもあるAlex Craighead(アレックス・クレイグヘッド)氏に師事。2018年、「GRAPE REPUBLIC」に参画するため帰国し、山形県南陽市に移住。2019年から醸造責任者に。
製造スケジュール
「ピケット 2023」(2023年収穫)
ピケットの原料になるデラウェア。
A
8月27日 デラウェア100%を除梗、プレスし終わった搾りかすを樹脂タンクに入れて、水を加えて発酵
9月1日 再プレスし、ステンレスタンクで熟成
9月14日 1500リットルのステンレスタンクに滓引き
B
9月2日 デラウェア100%を除梗、プレスし終わった搾りかすを樹脂タンクに入れて、水を加えて発酵
9月7日 再プレスし、ステンレスタンクに移し熟成
9月14日 1500リットルのステンレスタンクに滓引き
C
9月8日 デラウェア64%、ナイアガラ36%を除梗、プレスし終わった搾りかすを樹脂タンクに入れて、水を加えて発酵
9月13日 再プレスし、ステンレスタンクに移し熟成
9月22日 1500リットルのステンレスタンクに滓引き
10月6日 再度、1500リットルのステンレスタンクに滓引き。ブドウジュースを戻し入れ瓶詰
樹脂タンクに入れた搾りかすを脚で押し潰して発酵を促す。
瓶詰されたばかりの「ピケット 2023」。今回から軽量化されたボトルを採用している。
会社紹介|GRAPE REPUBLICとは
GRAPE REPUBLICは、土地ごとの気候、地勢、土壌のみならず、そこに暮らす人や、人々が育んできた文化を含めた「テロワール」という概念を第一に考えたワイナリーです。山形県南陽市に、2017年に醸造所を設立して以来、一貫して“Made of 100% Grapes”という言葉を掲げてワインを造り続けています。ブドウ以外のものを使わず、ワインを造るという意味で、醸造の過程で、酸化防止剤は使用せず、補糖や補酸も行わず、酵母は天然のものだけにこだわっています。
この姿勢は、ワインの原料になるブドウの栽培においても一貫しており、南陽市や置賜地域の風土を生かして作られたワイン用ブドウを第一に、自社畑では除草剤や殺虫剤をはじめとする農薬等は使用せず、有機栽培を行っています。
搾汁後のブドウの果皮や種子は、本来産業廃棄物として処理されますが、GRAPE REPUBLICでは、山形県内のバイオマス発電所に渡して再利用をしてもらっています。バイオマス発電とは、動植物などを原料とし、燃焼・ガス化することで発電する方法です。
また「ピケット 2023」で再利用したほか、都内のチーズ工房と連携して搾汁後のブドウの果皮や種子に漬け込んだチーズを試作するなど、出来る限り再利用をできる方法を模索しています。
発泡性ワインのボトルの軽量化も輸送負荷を低減させるものでもあります。1瓶当たり300g以上軽いボトルを使うことでケース注文の場合4kgほど軽くなる計算です。燃料が高騰している現在、こうした取り組みにも価値があると考えています。
とくにGRAPE REPUBLICでは、なるべく低介入でワイン造りをすると温度管理のためエアコンで多くの電力を使います。そのためいくらSDGsに配慮した取り組みをしても、矛盾したものに見えるかもしれません。しかし次の世代に繋げていく取り組みを少しでもしていくことは、ワイン産業全体を未来に繋ぐことになると、GRAPE REPUBLICは信じています。これからも持続可能なワイン造りに対して出来る限り取り組みをしていきます。
GRAPE REPUBLICの醸造所の外観。
置賜エリアの風景。
【会社概要】
会社名:株式会社グレープリパブリック
所在地:〒999-2205 山形県南陽市新田3945-94
代表者:平 高行
法人設立:2015年8月
URL:https://shop.grape-republic.com
事業内容:ワインの製造
【お問合せ先】
株式会社グレープリパブリック
広報担当:三ヶ山(みかやま)
電話:0238-40-4130
メールアドレス:info@grape-republic.com
URL:https://grape-republic.com/
Instagram:https://www.instagram.com/graperepublicinc/
目次
制作背景|フラッグシップワインの誕生
「Cuvee Shinden 2021」の特徴
商品概要
開発の歴史|特徴的な新田地区のテロワール
テイスティングコメント|サローネグループ エグゼクティブ ソムリエ 野田俊輔
醸造責任者のコメント|GPARE REPUBLIC 醸造責任者・矢野陽之
製造スケジュール
会社紹介|GRAPE REPUBLICとは
GRAPE REPUBLIC
制作背景|フラッグシップワインの誕生
「Cuvee Shinden 2021」は、GRAPE REPUBLICの醸造所の所在地である新田(山形県南陽市)から名前をとっています。新田には自社農園が1.6haほどあり、なかでも、専用の0.4haの畑で採れたブドウだけを使ったワインがCuvee Shinden 2021です。
Cuvee Shindenは、醸造所が設立された2017年からリリースされ続けているフラッグシップワインで、当初から新田地区で採れたブドウのみで醸造をしてきました。使われているブドウは、デラウェアとナイアガラ、シャインマスカットの3種類です。
GRAPE REPUBLICの最大の特徴の一つである、地中に埋めた素焼きの細長い巨大な壺の「アンフォラ」を使うのはもちろん、新田の畑でブドウを収穫した後、通常行う茎を取り除く除梗作業を行わずに発酵させる全房発酵を採用し、ひとつのアンフォラに3種類のブドウを入れて発酵させる混醸法も採りいれています。
さらに230日間もの長い時間をかけてアンフォラのなかで果皮とともに発酵・熟成(スキンマセラシオン)を行うのもCuvee Shinden 2021ならではの特徴です。
なお、現在熟成中の2020年ヴィンテージは未発売のため、Cuvee Shinden 2021が2年ぶりのリリースになります。
「Cuvee Shinden 2021」の商品画像。
「Cuvee Shinden 2021」のイメージビジュアル。
「Cuvee Shinden 2021」について
1.フラッグシップワイン
自社農園のブドウ栽培では、硫酸銅と硫黄の混合溶液である殺菌剤・ボルドー液以外の農薬を散布せず、無肥料・無たい肥での有機農法を採用しています。なかでもCuvee Shindenでは、南陽市新田で採れたブドウのみを使用。発酵は、野生酵母で行い、その後も無清澄、無濾過、酸化を防止するために添加される亜硫酸塩も使わずにボトリングした、ナチュラルワインです。
収穫風景。
自社の有機栽培畑に実ったデラウェア
収穫したデラウェア。
2.エレガントで骨格のある味わい
全房発酵によるタンニンと主要ブドウであるデラウェアの果実味とボリューム感、酸味のバランスもよく、GRAPE REPUBLICのなかでももっとも骨格があるワインといえます。
エレガントで骨格のある味わいの「Cuvee Shinden 2021」。
商品概要
「Cuvee Shinden 2021」(キュベ新田 2021)
定価 4,400円(税込)
発売日時 10月16日(月)正午
タイプ オレンジワイン(果実酒)
生産者 GRAPE REPUBLIC
生産地 山形県南陽市
ブドウ生産地 山形県南陽市産
ブドウ品種 デラウェア68%、ナイアガラ16%、シャインマスカット16%
アルコール分 13%
内容量 750ml
公式オンラインショップでの販売URL
https://shop.grape-republic.com/c/item/cat_wine/GRC1090
新田地区の自社農園で撮影した「Cuvee Shinden 2021」。
開発の歴史|特徴的な新田地区のテロワール
南陽市南部の新田地区に建つGRAPE REPUBLICの醸造所は、十分一山を登る鳥上坂を上りきった場所にあります。
新田は、古くからデラウェアなどの食用ブドウの栽培が盛んな地区でした。新田のブドウ畑がある十分一山の山裾は、大きな石や小石が多い土質で水はけが良く、ブドウの生育に適しています。さらに山を駆けあがる上昇気流によって風通しもよいため、病気にもなりにくくブドウ栽培に有利な環境でもあります。
新田は、弊社代表の平高行の親族の故郷でもあります。平は、2011年の東日本大震災の復興支援で東北地方をまわるなかで、幼い頃に訪れていた新田に頻繁に立ち寄るようになりました。
ふとしたとき平は、見慣れていた里山の風景に違和感を覚えます。幼い頃の記憶にあった、山の斜面一面に広がっていたブドウ畑の約2/3がなくなっていたのです。詳しく話を聞いてみると、果物農家の多くは高齢で規模を縮小する家や、跡継ぎがいなく廃業をする家もあることを知りました。
長く受け継がれてきた美しく実り豊かな故郷の文化が断絶されようとしている――。南陽市の果物栽培の主要産品のひとつブドウを使ったワイン造りで、故郷の危機を救いたいという想いが、GRAPE REPUBLICを創業する大きなきっかけの一つでもありました。Cuvee Shindenは、創業の原点を宿すという意味でもフラッグシップ・ワインと呼ぶにふさわしいキュベということができます。
デラウェア、シャインマスカットを植えた新田地区の自社農園。
収獲風景(写真は2023年のもの)。
収穫時期には、ボランティアスタッフが全国から集まる(写真は2023年のもの)。
テイスティングコメント|「サローネグループ」 エグゼクティブ ソムリエ 野田俊輔
「Cuvee Shinden 2021」
☑味わいの考察
香りは、オレンジのマーマレードをベースにジャスミンや青いハーブなども合わさり、フレッシュさと複雑さが混在した印象があります。味わいは、食用ブドウの甘酸っぱさとスキンマセラシオン由来のタンニンがアンフォラの効果もありバランス良くまとまっています。アフターにまで柔らかくみずみずしいブドウの味わいが感じられますが、やや奥行きにアルコールの熱さを残しています。
☑温度や提供法の考察
渋みが強くならないように、冷え過ぎていない状態で提供します。グラスはワインのみずみずしい味わいを活かして大き過ぎず、香りが広がるようなボウルの広めな形状のものがオススメです。
☑料理の組み合わせ
ワインのボリュームに合わせて、主食材は重くないものが好ましいです。また、ワインの柔らかいタンニンを活かして、軽い油脂やゼラチン質のある食材と相性が良いです。
料理との提案
・甘辛な手羽先の唐揚げ
・メカジキの香草パン粉焼き
甘辛な手羽先の唐揚げと「Cuvee Shinden 2021」。
☑その他
瓶の口にロウを掛けて保護しておりますので、抜栓時に液体にロウが落ちないように注意してください。
醸造責任者のコメント|GPARE REPUBLIC 醸造責任者・矢野陽之
Cuvee Shinden 2021は、車で5分も走れば1周できてしまうような新田という小さな地区で採れたブドウを使っているだけでなく、混植混醸といって、品種の割合を決めて醸造するのではなく、畑に実ったブドウをそのまま収穫してアンフォラで醸造します。そのため、年ごとの収穫時期や実り具合によって品種の割合や熟度が異なるため味わいも異なるワインです。
畑の環境をそのままワインにするため、フィールド・ブレンドともいわれて、近年注目が集まる醸造法です。
新田の自社農園では、デラウェアとナイアガラ、シャインマスカット、ネオマスカットを混植していますが、それぞれ熟期が微妙に異なります。Cuvee Shinden 2021の主要品種であるデラウェアの熟期に合わせて一斉に収穫しているため、ナイアガラやシャインマスカットなどの状態が年によって異なってくるのも混植混醸の特徴です。
じつは長年混植している畑では、たとえばシャインマスカットとネオマスカットという個性が異なる品種がだんだんと似てきて、どちらがどちらかわからなくなってくるんです。さらに発酵もアンフォラのなかで混醸するので、ますます違いがわからなくなっていきます。
きっと僕たちには見えないことが空気中や土のなかで起きているんだと思います。まったく他人の夫婦が、長く一緒にいると少しずつ顔つきや雰囲気が似てくるみたいなものですね。
製造スケジュールを見て「なんだ、ブドウを収穫し、アンフォラに入れておくだけじゃないか。簡単だな」と感じられるかもしれません。実際その通りなのですが、それでもアンフォラにブドウを入れてからは、いちばんヤキモキする時間なんです。
というのも、全房発酵で梗や果皮とともに果汁に浸けつづけていると、発酵がじんわりと少しずつ続いていくんです。ですので、発酵の終わりを見極めるのが難しい。発酵が終わったかなと思っても、まだちょっとずつ進んでいるんです。
発酵が終わったらアンフォラの蓋をしないといけないため、この見極めがとても難しい。発酵している途中で蓋をしてしまうと、蓋からワインが噴き出てしまったりして、ちゃんと見続けないといけない、大変手がかかる造りといえます。
もちろん手はかかるんですが、発酵も熟成も悪かったことはない。これが不思議なんです。
毎年個性が違うワインができるので、品質が安定しないとお叱りを受けるかもしれませんが、おかげさまでその未完成さをおもしろく感じ、毎年Cuvee Shindenを楽しみにしてくださるお客様も多くいらっしゃいます。造っている私たちも、自然に任せて造っていることを感じ、ワインを造るおもしろさを教えてもらえるような、GPARE REPUBLIC にとって大切なワインです。
Cuvee Shindenは、将来的に現在と同様に、置賜地域で伝統的に栽培されてきた生食品種のデラウェアを主体にしていくのは変わりませんが、新田地区にソーヴィニヨン・ブランなど5品種を植えているので、それらをデラウェアと合わせて造るのもおもしろいと思っています。僕がおいしいと感じるCuvee Shindenを造っていきたいです。
GPARE REPUBLIC 醸造責任者の矢野陽之。
矢野陽之 プロフィール
1989年、神戸市出身。調理師学校卒業後に神戸市のイタリアンレストランに勤務。ソムリエの資格取得後、イタリア、オーストラリア、ニュージーランドに渡り、ブドウ栽培、ワイン醸造を学んだ。ニュージーランドでは、GRAPE REPUBLICのアドバイザーでもあるAlex Craighead(アレックス・クレイグヘッド)氏に師事。2018年、「GRAPE REPUBLIC」に参画するため帰国し、山形県南陽市に移住。2019年から醸造責任者に。
製造スケジュール
「Cuvee Shinden 2021」(2021年収穫)
9月25日 デラウェアとナイアガラ、シャインマスカットを手摘み収穫、除梗せずアンフォラへ。蓋をせず、全房発酵のまま発酵が終わるのを待つ(スキンマセラシオン)
10月22日 発酵が終わったのを確認し、果皮と梗はそのままでアンフォラに蓋をし熟成
5月13日 圧搾、液体をステンレスタンクへ
5月27日 滓引きをしステンレスタンクへ
8月11日 滓引きして瓶詰、瓶内熟成
醸造所内には17基のアンフォラがある。
GRAPE REPUBLICとは
GRAPE REPUBLICは、土地ごとの気候、地勢、土壌のみならず、そこに暮らす人や、人々が育んできた文化を含めた「テロワール」という概念を第一に考えたワイナリーです。山形県南陽市に、2017年に醸造所を設立して以来、一貫して“Made of 100% Grapes”という言葉を掲げてワインを造り続けています。ブドウ以外のものを使わず、ワインを造るという意味で、醸造の過程で、酸化防止剤は使用せず、補糖や補酸も行わず、酵母は天然のものだけにこだわっています。
この姿勢は、ワインの原料になるブドウの栽培においても一貫しており、南陽市や置賜地域の風土を生かして作られたワイン用ブドウを第一に、自社畑では除草剤や殺虫剤をはじめとする農薬等は使用せず、有機栽培を行っています。
南陽市新田地区のなかでも醸造所があるのは、十分一山の山裾で、吹きあげる風の影響から、冬になると2m近く雪が降り積もる日本でも有数の豪雪地帯です。
じつは、雪が多いのはブドウの樹にとっては、必ずしも悪いわけではありません。もちろんブドウの樹は寒さに弱い植物です。南陽市は、マイナス10℃やマイナス15℃にもなります。しかし、雪の中ではマイナス2℃くらいで、外気に比べると暖かいことから樹が死なずに冬を越すことができるのです。
また、春になれば雪解け水が、水はけのよい斜面の奥深くを流れます。この水を求めてブドウの樹は根を地中に向かって伸ばしていくため、力強く栄養をたくさん吸収する樹に育っていくのも、新田ならではの特徴です。
新田地区では、まだまだ新しいブドウ畑を造っていく余地はあると私たちは考えています。というのも地域のブドウ農家の高齢化が進み、農地は空いてきています。栽培ができなくなって畑を手放し耕作放棄地になってしまうと、そこからふたたび開墾して農地にしていくのはとても苦労がかかるものです。できるだけ栽培が難しくなったブドウ農家の農地を引きついでいくことが重要だと考えています。
山形県南陽市でしか造りえない土地の個性(テロワール)を表現したワインというのは、こういった地域の歴史や風土のもと受けつがれてきた文化を引きうけていくことでもあると、GRAPE REPUBLICは考えています。
GRAPE REPUBLICの醸造所の外観。
置賜エリアの風景。
【会社概要】
会社名:株式会社グレープリパブリック
所在地:〒999-2205 山形県南陽市新田3945-94
代表者:平 高行
法人設立:2015年8月
URL:https://shop.grape-republic.com
事業内容:ワインの製造
【お問合せ先】
株式会社グレープリパブリック
広報担当:三ヶ山(みかやま)
電話:0238-40-4130
メールアドレス:info@grape-republic.com
URL:https://grape-republic.com/
Instagram:https://www.instagram.com/graperepublicinc/
目次
制作背景|自社農園の拡大によって実現した「numero」リーズ
「numero uno 2021」と「numero tre 2021」の特徴
商品概要
開発の歴史|GRAPE REPUBLICが目指すナチュラルワイン
テイスティングコメント|サローネグループ エグゼクティブ ソムリエ 野田俊輔
醸造責任者のコメント|GPARE REPUBLIC 醸造責任者・矢野陽之
製造スケジュール
会社紹介|GRAPE REPUBLICとは
GRAPE REPUBLICの自社農園の風景。
制作背景|自社農園の拡大によって実現した「numero」リーズ
2017年に醸造所を設立し、本格的にワイナリーとして歩みはじめたGRAPE REPUBLICでしたが、当初は、自社のブドウ畑はわずか30a(3,000平方メートル )ほどでした。その後、自社農園を少しずつ拡大し、2020年には2ha(20,000平方メートル )にまで増えてきました。畑で採れるブドウの量も増えたことで、自社農園で採れたブドウのみを使ったシリーズ「numero」を2020年からスタートさせます。
今年リリースされるのは、2年目となる「numero uno 2021」と、新作の「numero tre 2021」です。numeroは、イタリア語で「番号」(英語:number)を意味しています。unoとtreはそれぞれ「1」と「3」。numeroシリーズのリリース番号順にキュベの名前がついています。
オレンジワイン「numero uno 2021」は、ファーストヴィンテージでは、デラウェア100%でしたが、デラウェアとシャインマスカットの混醸したものを少量ブレンドしたことで、よりエレガントな味わいに仕上がりました。
淡い色調が特徴の赤ワイン「numero tre 2021」は、自社農園でとれた国際品種と生食品種6種類を、赤ワイン用のブドウと白ワイン用のブドウを混ぜて醸造する混醸法を採用した赤ワインです。タンニンは控えめで白ワインのような口あたりながら、芯のあるエレガントな風味が特徴です。
もちろん、GRAPE REPUBLICの最大の特徴の一つである、地中に埋めた素焼きの細長い巨大な壺の「アンフォラ」を使って醸造しています。
「numero uno 2021」の商品画像。
「numero tre 2021」の商品画像。
「numero uno 2021」(左)と「numero tre 2021」(右)のイメージビジュアル。エチケット(ボトルのラベル)に描かれているのは、 山形県の県の獣で、国の特別天然記念物にも指定されているカモシカである。
「numero uno 2021」と「numero tre 2021」の特徴」
オレンジ色がかった「numero uno 2021」(左)と、淡い赤色の「numero tre 2021」(右)。
「numero uno 2021」
特徴
デラウェア50%のものと、デラウェアとシャインマスカットを混醸したものをブレンドしました。白ワインはブドウを圧搾したのち果汁を発酵させるのに対して、赤ワインは圧搾せず果皮や種とともに発酵させます。本来、白ワイン用品種であるデラウェアとシャインマスカットを、圧搾せず発酵させる赤ワインの醸造方法(スキンファーメント)を導入したオレンジワインです。
味わい
デラウェアは、アンフォラで2週間以上スキンファーメントし、あえて抽出を濃くすることで、タンニンが強く長い瓶内熟成が可能な仕上がりになっています。一方で、エキス感が強い分、濃くやや硬いニュアンスがあることから、味わいのバランスをとるために、9日間とスキンファーメントの短いシャインマスカットをブレンドすることで、エレガントさを加えました。
実ったデラウェア。
「numero tre 2021」
特徴
メルロー(27%)、ネオマスカット(24%)、シャインマスカット(22%)、デラウェア(16%)、ガメイ(9%)、アルバリーニョ(2%)の6種類を、赤ワイン用、白ワイン用は関係なく、ひとつのアンフォラに入れて醸造する混醸法を採用した赤ワインです。色調は、淡い赤色をしています。
味わい
使用ブドウ品種の割合ではもっとも多いメルローの特徴といえるきめ細やかなタンニンは感じられますが、マスカット系が46%を締めていることもあり、numero uno 2021に比べて全体のタンニンは控えめです。白ワインのような口あたりにマスカット系の特徴である香水のような華やかな香りも相まって、エレガントな風味が特徴です。
実ったアルバリーニョ。
商品概要
「numero uno 2021」(ヌメロ・ウノ 2021)
定価 4,180円(税込)
発売日時 9月14日(木)正午
タイプ オレンジワイン(果実酒)
生産者 GRAPE REPUBLIC
生産地 山形県南陽市
ブドウ生産地 山形県南陽市産
ブドウ品種 デラウェア81%、シャインマスカット19%
アルコール分 11.5%
内容量 750ml
公式オンラインショップでの販売URL
https://shop.grape-republic.com/c/item/cat_wine/GRC1080
「numero tre 2021」(ヌメロ・トレ 2021)
定価 4,180円(税込)
発売日時 9月14日(木)正午
タイプ 赤ワイン(果実酒)
生産者 GRAPE REPUBLIC
生産地 山形県南陽市
ブドウ品種 メルロー27%、ネオマスカット24%、シャインマスカット22%、デラウェア16%、ガメイ9%、アルバリーニョ2%
アルコール分 11.0%
内容量 750ml
公式オンラインショップでの販売URL
https://shop.grape-republic.com/c/item/cat_wine/GRC1081
「numero tre 2021」(左)と「numero uno 2021」(右)。
「numero tre 2021」(左)と「numero uno 2021」(右)。
※注意事項
・飲酒運転は法律で禁止されています。
・妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与える恐れがあります。
・未成年者の飲酒は法律により禁止されています。
開発の歴史|GRAPE REPUBLICが目指すナチュラルワイン
GRAPE REPUBLICの自社農園でのブドウ栽培では、硫酸銅と硫黄の混合溶液である殺菌剤・ボルドー液以外の農薬を散布せず、無肥料・無たい肥での有機農法を採用しています。
発酵は、野生酵母で行い、その後も無清澄、無濾過、酸化を防止するために添加される亜硫酸塩も使用していません。
GRAPE REPUBLICのワイン造りでは、自社農園のブドウのほか、周囲の契約農家からブドウを購入して行うこともあります。それは、醸造所がある南陽市のほか山形県南部の置賜地区のブドウ農家の収益向上を目指し、ブドウをできるかぎり高く購入するようにし、ワインを造ることで持続可能な地域の農業に関与したいと考えているからです。
しかし買いブドウでは、すべてのブドウを有機栽培に統一することは難しく、現状の基準では、減農薬栽培のブドウを購入することになっています。またブドウ栽培では、畑面積当たりのブドウの収量が少ない方がブドウの糖度が高くなるので、収量制限を設けて品質を管理することもできますが、農家ごとに経営方針が異なるため厳しい収量制限を設けることはしていません。
もちろん、今後、置賜地域でワイン造りの文化がさらに深まっていけば、変わっていく可能性もあります。しかし現状では、有機栽培をしながら、GRAPE REPUBLICが考える収量制限をしたブドウで、ナチュラルワインと呼べるワイン造りができるのは、自社農園のブドウを使うほかありません。「numero」リーズは、“Made of 100% Grapes”を掲げるGRAPE REPUBLICにとって理想的なワインの一つといえます。
収穫風景。
収穫したブドウをアンフォラに投入する。
テイスティングコメント|「サローネグループ」 エグゼクティブ ソムリエ 野田俊輔
「numero uno 2021」
☑味わいの考察
香りはミカンの皮やレモングラスに食用ブドウの特徴的なキャンディー香が合わせて感じられます。味わいはフレッシュで、食用ブドウの甘酸っぱさと、スキンファーメント(醗酵中のワインに果皮を漬け込むこと)由来のタンニンがバランス良く まとまっています。アフターにまで柔らかくみずみずしいブドウの味わいが感じられますが、ビターなタンニンが混じっています。
☑温度や提供法の考察
渋みが強くならないように、冷え過ぎていない状態で提供してください。また、グラスはワインのみずみずしい味わいを活かして大き過ぎず、香りが広がるようなボウルの広めな形状ものがお勧めです。
☑料理の組み合わせ
ワイン同様に甘酸っぱさのある食材や味付けの料理と、ワインの香りのボリュームに合わせて香りのしっかりしたハーブを利かせた料理をあわせてみてください。
☑料理との提案
・ポン酢を使った豚バラと茄子の焼きしゃぶ
・長芋のバジルソテー
ポン酢を使った豚バラと茄子の焼きしゃぶとnumero uno 2021。
「numero tre 2021」
☑味わいの考察
香りは赤いベリーや花のようなニュアンスが感じられます。味わいからもクランベリーのような甘酸っぱさやハイビスカスティーのような華やかな香りと、柔らかく細やかな渋みを感じることができます。
☑温度や提供法の考察
元々柔らかい味わいのワインなので、高くない温度で提供してください。グラスはワインのみずみずしい味わいを活かして小ぶりのものでも、香りが広がるようにボウルの広めのものでも楽しめます。
☑料理の組み合わせ
黒ブドウと白ブドウのミックスという観点から、赤身の魚を使った料理や、ワインのみずみずしさを活かしてジュースを感じられる野菜料理とをあわせてみてください。
☑料理との提案
・マグロの照り焼き
・ローストしたミニトマトにタイムとチーズ
ローストしたミニトマトにタイムとチーズとnumero tre 2021。
醸造責任者のコメント|GPARE REPUBLIC 醸造責任者・矢野陽之
GRAPE REPUBLICの自社農園は、ブドウ農家さんから譲りうけた畑と、耕作放棄地を自分たちで切りひらいた畑の2種類があります。
農家さんから譲りうけた畑は、農家さんが高齢になり栽培が困難になったという理由で譲りうけた畑が多く、地域で生食用で育てられていたデラウェアやシャインマスカットなどの品種が主流です。
一方、森になっていたような耕作放棄地を切りひらいた畑には、置賜地域の気候風土に合いそうな国際品種、メルローやガメイ、アルバリーニョなどを植えて育てています。
しかし、耕作放棄地に新しく畑を拓いたからといって、すぐにブドウが採れるようになるわけではありません。そもそも手入れができていなかった土地ですから、まずは土づくりをして、ブドウのツルを元気に生やすための仕立てを作るなどの準備も必要です。そのため、ワインにできるブドウが収穫できるまで5年ほどかかります。
GRAPE REPUBLICでは、醸造所が設立される前の2015年から少しずつ自社農園の整備をしてきました。そしてようやく、耕作放棄地に植えた国際品種のブドウの収量・品質が安定したことで、国際品種を使った自社農園100%のナチュラル・ワイン「numero tre 2021」を2023年にリリースすることができました。
2020年には、当初30aだった自社農園が2haまで増えています。今後さらにワインにできる品種も増えてきます。もちろん、今まであった畑も、もっと良くなっていくことでしょう。
フランスでは、産地の名前をワインに記載するための法律、A.O.C.(Appellation d'Origine Controlee、原産地統制呼称)で、地域で栽培すべき最適なブドウ品種が決められています。しかし、日本ではそういった法律はまだありません。それは、地域にどんな品種が最適なのか、誰もわからないということでもあります。
山形県置賜地方のテロワールを表現することを目指すGRAPE REPUBLICは、これからも置賜地域に適した、また南陽市に適したブドウ品種を試行錯誤しながら見定めていきたいとともに、numeroシリーズをquattro(クワットロ、4)、cinque(チンクエ、5)と増やしていきたいと思っています。
GPARE REPUBLIC 醸造責任者の矢野陽之。
矢野陽之 プロフィール
1989年、神戸市出身。調理師学校卒業後に神戸市のイタリアンレストランに勤務。ソムリエの資格取得後、イタリア、オーストラリア、ニュージーランドに渡り、ブドウ栽培、ワイン醸造を学んだ。ニュージーランドでは、GRAPE REPUBLICのアドバイザーでもあるAlex Craighead(アレックス・クレイグヘッド)氏に師事。2018年、「GRAPE REPUBLIC」に参画するため帰国し、山形県南陽市に移住。2019年から醸造責任者に。
製造スケジュール
「numero uno 2021」(収穫年:2021年)
デラウェアの醸造
9月10日 手摘み収穫。選果、除梗後、アンフォラでスキンファーメント(14日間)
9月24日 圧搾、果汁をステンレスタンクへ
10月10日 再びアンフォラに滓引きし、熟成
デラウェアとシャインマスカットの混醸
9月29日 デラウェアとシャインマスカットを手摘み収穫。選果、除梗後、アンフォラでスキンファーメント(9日間)
10月8日 圧搾、果汁をステンレスタンクへ
10月26日 滓引きし、再びアンフォラ内で熟成
2022年
5月18日 デラウェアと、デラウェアとシャインマスカットの混醸をブレンド、ステンレスタンクに移し熟成
8月2日 瓶詰め、瓶内熟成
「numero tre 2021」(収穫年:2021年)
10月4日 メルロー、ネオマスカット、シャインマスカット、デラウェア、ガメイ、アルバリーニョを手摘み収穫。選果、除梗後、アンフォラで混醸
10月8日 圧搾、果汁をステンレスタンクへ
10月26日 ステンレスタンクへ滓引きし、熟成
2022年
5月18日 numero uno 2021のデラウェア100%のワインを少量(16%)ブレンド
8月2日 瓶詰め、瓶内熟成
17基のアンフォラが並ぶ、GRAPE REPUBLICの醸造所。
混醸では、複数のブドウを醸造に用いる。
会社紹介|GRAPE REPUBLICとは
GRAPE REPUBLICは、土地ごとの気候、地勢、土壌のみならず、そこに暮らす人や、人々が育んできた文化を含めた「テロワール」という概念を第一に考えたワイナリーです。山形県南陽市に、2017年に醸造所を設立して以来、一貫して“Made of 100% Grapes”という言葉を掲げてワインを造り続けています。ブドウ以外のものを使わず、ワインを造るという意味で、醸造の過程で、酸化防止剤は使用せず、補糖や補酸も行わず、酵母は天然のものだけにこだわっています。
この姿勢は、ワインの原料になるブドウの栽培においても一貫しており、南陽市や置賜地域の風土を生かして作られたワイン用ブドウを第一に、自社農園では除草剤や殺虫剤をはじめとする農薬等は使用せず、有機栽培を行っています。
自社農園では、ボルドー液以外の農薬を散布せず、無肥料・無たい肥での有機農法を採用しブドウ栽培を進めています。これは、収量制限が自由にできることもメリットのひとつで、収量を少なくすることで凝縮した、糖度の高いブドウを収穫することができるからです。
GRAPE REPUBLICの自社農園は、2017年の設立当初は、30aでしたが、2019年には1.5ha、2020年には2haと順調に増えてきています。デラウェアベースで10a当たりの収量は2018年で200kg、2019年で300kg、20年で1tと増えてきています。GRAPE REPUBLICでは、10a当たりの1tが収量の上限値と考えており、現状の収量は良いバランスだといえます。
今後、この収量制限を保ちながら、自社農園を増設・整備し、ワイン産地としての置賜地域の可能性を探っていきます。
GRAPE REPUBLICの醸造所の外観。
開発背景|フルーツ農家の所得向上の一助を目指して
GRAPE REPUBLICの醸造所がある南陽市は、「フルーツ王国・山形」きってのフルーツの産地です。南陽市の農業産出額のうち45%(42億3000万円)を果実が占めることもあり、市内をまわると、いたるところに果樹園や果物畑を見つけることができます。育てられているのは、GRAPE REPUBLICでもワイン用として利用している生食ブドウのほか、 サクランボやリンゴ、洋ナシの「ラ・フランス」です。
2018年から醸造をはじめたNanyo Ciderは、南陽市産のリンゴの「ふじ」にラ・フランスを加えた発泡性のシードル(仏語、英語ではサイダー)です。市内の5軒の農家から生食用のなかでも流通にのらない規格外品のふじとラ・フランスを購入し醸造。100%南陽市産のシードルです。
値段がつきにくい規格外品に対し、近年は、生産者の持続可能性を支える目的で、流通価格に近い価格を払うことで生産者を買い支えようとする動きが起こっています。とくにコロナ禍を機に広まったEC産直サイトなどの貢献もあり、多くの共感を得る取り組みに発展しています。
GRAPE REPUBLICでも2017年の設立当初から、生食用のなかでも規格外のリンゴを使ったシードル「Apple Republic」(アップルリパブリック)の製造をしています。Nanyo Ciderも同様で、南陽市の主要産業であるリンゴやラ・フランス農家を支える一助になることを願い開発がはじまりました。
5シーズン目のリリースになるNanyo Cider 2022は、醸造責任者の矢野陽之が「今年は過去最高」と、例年以上に自信をもって勧める出来あがり。ラ・フランスらしい華やかな香りとふじによるおだやかな酸味とうま味が味わいに深みと芯をつくり、ドライななかにも奥行きのあるシードルになりました。
「Nanyo Cider 2022」(750㎖)の商品画像。
「Nanyo Cider 2022」(330㎖)の商品画像。
「Nanyo Cider 2022」のイメージビジュアル。
開発の歴史|南陽100%のシードル、製造の難しさ
GRAPE REPUBLICは、醸造所を設立して以来、一貫して“Made of 100% Grapes”という言葉を掲げてワインを造り続けてきました。Nanyo Ciderでも同様で、ふじとラ・フランス以外の材料を一切使わず、天然酵母の力と造り手の手間によって味わい深いシードルを造り続けています。
じつは、ラ・フランスを使ったシードルは、とてもに醸造が難しいものです。アルコール発酵に必要な糖度がブドウに比べ低く酸味がほとんどないため、発酵途中で酢酸菌などバクテリアが活動しやすくいからです。
そのバクテリアが不快臭を生んだり、発酵で生まれたアルコールが酢酸に変わって、すっぱい酢のようになってしまうこともあります。そのため、酸味のあるリンゴを加えて一緒に醸造(混醸)することでバクテリアの活動を抑えているのです。
100%南陽市の素材を使ったNanyo Cider 2022をワインとともに味わうことで、さらに深く南陽市のテロワールを感じとることができます。
Nanyo Cider 2022の醸造をする醸造責任者の矢野。
ステンレスタンクの中で発酵を始めたふじとラ・フランスの果汁。
Nanyo Cider 2022について
1.5年間の試行錯誤の末に辿りついた黄金比
2018年のファースト・ヴィンテージ以来、材料比率や醸造法まで、毎年試行錯誤を続け、品質の向上に努めてきました。スタート当初は、ラ・フランスとふじの割合はほぼ半々でしたが、年々ふじの割合が増えていき、2021年ヴィンテージについにふじ75%とラ・フランス25%の黄金比に辿りつきます。また、この年から圧搾したふじとラ・フランスの果汁を混ぜあわせて醸造する混醸法に切り替えています。
2022年ヴィンテージでも原材料の黄金比と混醸法を継承。さらに5年間に積み重ねてきた経験を活かし、史上最高傑作と呼べる商品が誕生しました。
2.スタイニーボトルとワインボトル、2種類のスタイルで発売
Nanyo Cider 2022は、ワインボトルと同じ750㎖のボトルサイズとともに、330㎖サイズのスタイニーボトルも同時にリリースします。スタイニーボトルは、グラス不要でそのままカジュアルに飲むことができますので、外出先やイベントなどでも楽しむことができます。とくにこれからの夏、屋外のBBQイベントなどにNanyo Cider 2022のスタイニーボトルはピッタリです。
3.醸造スケジュール
「Nanyo Cider 2022」
11月18日 ラ・フランス納品。氷温下で冷蔵保存
12月9日 ふじ納品。冷蔵保存をしていたラ・フランスとともに圧搾。ステンレスタンクに移す。ふじの果汁の一部を冷凍保存
12月10日 低温(5℃)の環境下でひと晩置いた果汁をデブルバージュ(上澄みと滓に分ける)し、上澄みだけをステンレスタンクに移し、発酵
12月21日 発酵開始を確認。発酵中は、酸素不足による還元が起きないように、定期的に櫂を使ってタンク内の液体を混ぜ合わせ、適宜ポンプを使って酸素を吸入した。
1月17日 滓り引き。ステンレスタンクのまま2℃の環境下で滓が自然に落ちるのを待つ
2月28日 上澄みだけをとり、冷凍していたふじの果汁で糖度を調整し、瓶詰。瓶内二次発酵を行う。
完成したNanyo Cider 2022。
4.テイスティングコメント
「サローネグループ」 エグゼクティブ ソムリエ 野田俊輔
「Nanyo Cider 2022」
◆香り&味わい
香りはフレッシュでわずかにヴィネガーの香りも混じっています。味わいは、2種類のフルーツからなるジューシーさがあり、後口はフルーツとヴィネガーの軽い酸があり、甘酸っぱく爽やかです。
◆温度とグラス
炭酸の爽快感や飲み心地の良さが活きるように冷蔵庫から出したて、もしくは氷水に浸けてしっかり冷やして飲んでみてください。
グラスは、飲み心地の良さを活かしてゴクゴク飲めるような、飲み口の広いコップ型のものを選んでください。大きさは、小振りな方が冷たい温度をキープしやすいのでお勧めです。
◆料理の組み合わせ
炭酸の爽快感や甘酸っぱい味わいを活かして、揚げ物と合せてみてください。
◎料理との提案
・白身魚のフライ(タルタルソースで)
・蒸し鶏と胡瓜の胡麻味噌あえ
◆その他
炭酸があるので抜栓当日に飲みきるようにしてください。
揚げ物と相性がいいNanyo Cider 2022。料理は、白身魚のフライ、タルタルソース添え。
商品概要
「Nanyo Cider 2022」(ナンヨウ・サイダー 2021)
定価(内容量) 2,750円(750㎖)、800円(330㎖)※各税込
発売日時 6月19日(月)正午
タイプ 果実酒
生産者 GRAPE REPUBLIC
生産地 山形県南陽市
原材料 リンゴ75%(ふじ、山形県南陽市産)、洋ナシ25%(ラ・フランス、山形県南陽市産)
アルコール分 6.5%
Nanyo Cider 2022。330㎖(左)と750㎖(右)。
公式オンラインショップでの販売URL
Nanyo Cider 2022(750㎖)
https://shop.grape-republic.com/c/item/cat_wine/GRC1099
Nanyo Cider 2022(330㎖)
https://shop.grape-republic.com/c/item/cat_wine/SET1113
※注意事項
・飲酒運転は法律で禁止されています。
・妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与える恐れがあります。
・未成年者の飲酒は法律により禁止されています。
醸造責任者のコメント|GPARE REPUBLIC 醸造責任者・矢野陽之
ファースト・ヴィンテージから5年。もちろん毎年最高のものを造っていますが、そのなかでもNanyo Cider 2022は、これまでどのヴィンテージよりも良い仕上がりで、「最高傑作」と自負できるものです。
ラ・フランスとふじの割合や醸造方法の変更をし続けるなかで、2021年ヴィンテージで、ひとつの完成形ができたと思っています。さらに2022年ヴィンテージは、これまでの経験を活かし、発酵段階でしっかり温度管理ができたことで、最高傑作を生むことができました。
Nanyo Ciderの仕込みは、毎年秋の収穫から続いたワイン造りを終えた12月からはじまります。そして12月の山形は、多くの人が想像するように、とても寒いんです。醸造所の室温は5℃ほど。そんな環境下で発酵をさせるのはものすごく難しい。じっさい2022年ヴィンテージでは、果汁をステンレスタンクに移して発酵を促してから、発酵が確認されるまで10日もかかっています。
毎日「今日は発酵がはじまっているかな?」と期待してタンクの中を観察するのですが、ブドウのようにすぐには発酵がはじまらず、がっかりしてしまうこともあります。
さらに発酵がはじまってからも、酸素不足にならないように定期的に櫂でかき混ぜて空気を入れるなど手間をかけ続けます。温度も13℃から15℃をキープ。温度が上がれば揮発酸は、文字通り揮発するのですが、ラ・フランスの華やかな香りも一緒に揮発してしまいます。
たった1日でも温度管理をおざなりにするだけで、完成したシードルに影響が出てしまうデリケートな面もあるNanyo Cider造りは、時間と手間をかけ続けた苦労の成果といえます。
シードルをレストランやご家庭での食事でお料理とともに味わう機会は少ないと思うのですが、Nanyo Cider 2022は、キリっとした辛口でお料理とも合わせやすいと思います。ぜひ、多くの方に飲んでいただきたいです。
GPARE REPUBLIC 醸造責任者・矢野陽之
矢野陽之 プロフィール
1989年、神戸市出身。調理師学校卒業後に神戸市のイタリアンレストランに勤務。ソムリエの資格取得後、イタリア、オーストラリア、ニュージーランドに渡り、ブドウ栽培、ワイン醸造を学んだ。ニュージーランドでは、GRAPE REPUBLICのアドバイザーでもあるAlex Craighead(アレックス・クレイグヘッド)氏に師事。2018年、「GRAPE REPUBLIC」に参画するため帰国し、山形県南陽市に移住。2019年から醸造責任者に。
シードルについて|近年注目されている辛口の発泡果実酒
シードル(仏:cidre)は、リンゴの果汁を発酵して造ったリンゴの酒で、英語ではサイダー(cider)と呼ばれています。ヨーロッパでは主にブドウの栽培が困難な北部で、ワインの代わりに造られていたもので、フランスのブルターニュ地方やノルマンディー地方、アメリカ北東部のオレゴン州などが名産地とされています。
多くは発泡性ですが、未発泡のシードルもあります。アルコール度は4~7%程度で、ワインと比べて低く、ビールのようにグイグイと飲めるのが魅力です。欧米のパブなどでは、ズラッと並んだクラフトビールのタップのなかに、シードルのタップが1つか2つあるほど、身近な酒として親しまれています。
低アルコールでグルテンフリー、辛口から甘口まで幅広い味わいがあるシードルは、世界的に注目を集めているアルコール飲料の一つで、市場調査レポートプロバイダー「REPORTOCEAN」が2021年に発表したレポートによると、シードル市場は、2022年から2030年までの間で、毎年平均成長率(CAGR)4.9%で上昇すると予測されています。
日本でもシードル専門店がオープンしたほか、北海道のワイナリーや、長野県や青森県といったリンゴの産地を中心に規格外リンゴを使った国産シードルの開発が進んでおり、認知度が高まっています。
Nanyo Cider 2022とApple Republic 2022(写真右端)。
GRAPE REPUBLICとは
GRAPE REPUBLICは、土地ごとの気候、地勢、土壌のみならず、そこに暮らす人や、人々が育んできた文化を含めた「テロワール」という概念を第一に考えたワイナリーです。山形県南陽市に、2017年に醸造所を設立して以来、一貫して“Made of 100% Grapes”という言葉を掲げてワインを造り続けています。ブドウ以外のものを使わず、ワインを造るという意味で、醸造の過程で、酸化防止剤は使用せず、補糖や補酸も行わず、酵母は天然のものだけにこだわっています。
GRAPE REPUBLICがある南陽市は、弊社代表の平高行の親族の故郷でもあります。平は、2011年の東日本大震災の復興支援で東北地方をまわるなかで、幼い頃に訪れていた頻繁に南陽市に立ち寄るようになりました。
ふとしたとき平は、見慣れていた里山の風景に違和感を覚えます。幼い頃の記憶にあった、山の斜面一面に広がっていたブドウや洋ナシ、リンゴといった果物畑の2/3がなくなっていたのです。詳しく話を聞いてみると、果物農家の多くは高齢で規模を縮小する家や、跡継ぎがいなく廃業をする家もあることを知りました。
長く受け継がれてきた美しく実り豊かな故郷の文化が断絶されようとしている――。南陽市の果物栽培の主要産品のひとつブドウを使ったワイン造りで、故郷の危機を救いたいという想いが、GRAPE REPUBLICを創業する大きなきっかけの一つでした。
GRAPE REPUBLICでは、値が付きにくい規格外の生食用ブドウ品種をできるだけ高く買いとり、生産者の所得向上の一助を担いたいと考えています。それは、所得が向上し農家の生活が豊かになることで、次世代の担い手が増え、その結果、産業の持続性が生まれると考えているからです。実際、生食用に比べてジベレリン処理(種を抜く処理)なども不要で手間をかけずにすむワイン用のデラウエアを多く育ててもらい、それを適正価格で購入することで、所得の向上の一助を担っています。
GRAPE REPUBLIC 公式サイトURL
https://grape-republic.com/
GRAPE REPUBLICの醸造所の外観。
置賜エリアの風景。
株式会社グレープリパブリックの情報
山形県南陽市新田3945番94
法人名フリガナ
グレープリパブリック
住所
〒999-2205 山形県南陽市新田3945番94
推定社員数
1~10人
周辺のお天気
周辺の駅
4駅JR東日本奥羽本線の中川駅
地域の観光施設
法人番号
5390001014179
法人処理区分
国内所在地の変更
法人更新年月日
2019/11/11
プレスリリース
山形・南陽市のワイナリー「グレープリパブリック」が初の飲食店「グレープリ
山形・南陽市のワイナリー「グレープリパブリック」が初の飲食店「グレープリパブリック ヴィネリア サローネ」を鎌倉・小町に出店。自社ワインのショップを併設し8/8(木)にオープン。古都から世界に発信する
2024年07月15月 09時
運営はグループ会社で横浜に本店をもつ「サローネグループ」が担当、7店目の運営店になる山形県南陽市に醸造所をもつグレープリパブリック(株式会社グレープリパブリック、所在地:山形県南陽市)は、8月8日(木)に初の飲食店舗「GRAPEREPUBLICINC. VINERIA SALONE(グレープリパブリック ヴィネリア サローネ)」を鎌倉・小町通(神奈川県鎌倉市)に出店します。ワインにあう料理を提供する「ヴィネリア(VINERIA)」スタイルで、毎月リリースされる自社ワインを中心に揃えたワインショップを併設します。運営は、系列会社で横浜に本店をもつサローネグループが担当、サローネグループにとっては7店舗目になります。海と山が近い古都・鎌倉で、自然に寄り添いながら造ったグレープリパブリックのワインから、「生命のサイクル」を感じることができます。
搾汁後のブドウの果皮や種子を再利用して造ったSDGsなスパークリングワイン「ピケット 2023」を12月11日(月)に発売。グイグイ飲める低アルコールワインは年末年始のパーティに最適
2023年12月11月 09時
750㎖ボトルにリニューアルして3年連続リリース山形県南陽市に醸造所をもつGRAPE REPUBLIC(株式会社グレープリパブリック、所在地:山形県南陽市)は、ワイン醸造で出る搾汁後のブドウの果皮や種子を再利用して造ったスパークリングワイン「ピケット 2023」を12月11日(月)に発売します。本来破棄されてしまうブドウをできる限り使いきろうという思いから製造を開始したもので、3年連続のリリースになります。アルコール度6.5%で気軽に飲める一方で、ブドウのアロマ原料由来のアロマの豊かさと、フレッシュなブドウの酸にGRAPE REPUBLICらしさがしっかりと現われた辛口のスパークリングワインです。低アルコールを好む層にも入門編的ワインとして楽しんでもらえます。
わずか0.4haの畑で採れたブドウだけを使った「CuveeShinden 2021」が2年ぶりに発売。畑に実ったブドウをそのまま収穫して醸造、230日間発酵・熟成したナチュラルワイン
2023年10月16月 09時
GRAPE REPUBLICの原点である南陽市新田地区の有機栽培自社農園100%のフラッグシップ・ワイン山形県南陽市に醸造所をもつGRAPE REPUBLIC(株式会社グレープリパブリック、所在地:山形県南陽市)は、フラッグシップワインである「Cuvee Shinden(キュヴェ新田)2021」を10月16日(月)に発売します。自社農園のなかでも、醸造所がある南陽市新田地域で収穫したブドウだけを使ったオレンジワインで、リリースは、2019年ヴィンテージ以来、2年ぶりです。2haほどある有機栽培の自社農園のなかでも、Cuvee Shinden用の0.4haの畑で採れたブドウのみを使用。混植混醸・全房アンフォラ発酵のオリジナリティ溢れる醸造によって表現されるのは、山形県置賜地方のテロワール(土地や気候、土壌)です。
山形の自社農園で有機栽培したブドウを使ったナチュラルワイン「numero tre 2021」と「 numero uno 2021」を9月14日(木)に発売開始
2023年09月14月 09時
発酵は野生酵母を用いたアンフォラ醸造によるオレンジワインと5年の歳月をかけて収穫したブドウを使用したシリーズ初の赤ワイン山形県南陽市に醸造所をもつGRAPE REPUBLIC(株式会社グレープリパブリック、所在地:山形県南陽市)は、9月14日(木)に、自社農園で有機栽培したブドウだけを使って醸造した「numero」(読み:ヌメロ)シリーズから、デラウェア主体のオレンジワイン「numero uno 2021」(読み:ヌメロ・ウノ 2021)と、シリーズ初の赤ワイン「numero tre 2021」(読み:ヌメロ・トレ 2021)をリリースします。numeroシリーズは、GRAPE REPUBLICが胸を張ってリリースするナチュラルワインで山形県置賜地方のテロワール(土地や気候、土壌)を表現しています。
GRAPE REPUBLIC史上最高の出来。山形県南陽市の特産品「ラ・フランス」と「ふじ」を使ったシードル「Nanyo Cider 2022」を発売。ドライで芯のある味わいとラ・フランスの華やかな香り
2023年06月19月 09時
750㎖ボトルとともに330㎖のスタイニーボトルも発売。カジュアルにシードルを楽しむ山形県南陽市に醸造所をもつGRAPE REPUBLIC(株式会社グレープリパブリック、所在地:山形県南陽市)は、6月19日(月)に、山形県南陽市の特産品である洋ナシ「ラ・フランス」とリンゴ「ふじ」を使って醸造した瓶内二次発酵の辛口のシードル「Nanyo Cider 2022」(読み:ナンヨーサイダー)をリリースします。2018年からリリースし続けている本品のなかでも醸造責任者の矢野陽之が「今年は過去最高の出来」と自信を示すもので、ワインと同様にシードルでも山形県置賜地方のテロワール(土地や気候、土壌)を表現しています。