京都フュージョニアリング株式会社の訪問時の会話キッカケ
京都フュージョニアリング株式会社に行くときに、お時間があれば「鉄眼版一切経版木収蔵庫」に立ち寄るのもいいかもしれません。
「
何か、昨日もいいことありましたか
黄檗駅から近道を通ると何分くらいになりますか
鉄眼版一切経版木収蔵庫が近くのようですが、どのくらい時間かかりますか
ご自宅は会社からお近くなのですか
」
google mapで地図をみる。
京阪宇治線の黄檗駅
京阪宇治線の三室戸駅
JR西日本奈良線の木幡駅
2025年06月02月 11時
MORESCOと京都フュージョニアリングがフュージョンプラント向けの耐放
2025年05月26月 13時
東北大学と京都フュージョニアリングが共同研究契約を締結
2025年04月14月 11時
フュージョン燃料サイクルのエキスパートである元KIT所属のChristi
2024年05月23月 09時
京都フュージョニアリングとカナダ原子力研究所が新会社「Fusion Fu
2024年05月23月 09時
京都フュージョニアリング株式会社(以下、京都フュージョニアリング)と株式会社フジクラ(以下、フジクラ)は、英国原子力公社(以下、UKAEA)より受注した、同社子会社の英国インダストリアル・フュージョン・ソリューションズ(UKIFS)が主導する「STEP(Spherical Tokamak for Energy Production)」の開発に向けたフュージョンエネルギー(核融合)炉用高温超電導マグネット(以下、HTSマグネット)領域の研究推進プロジェクトの第一ステージを完遂したことをお知らせします。
■実施要件と体制
本プロジェクトは、STEPに組み込まれるHTSマグネットを設計・解析・製造する上で必要となるHTSコイルの交流損失をはじめとした様々な実データの取得、また本データを活用したマグネットデザインの高度化を主な目的としています。これを達成するべく、フュージョンプラントのエンジニアリングにノウハウを持つ京都フュージョニアリングと、HTS線材領域で世界有数の技術力を誇るフジクラが協業し、プロジェクトを推進しました。
■実施手法と結果
まずは基礎データを取得するための試作品コイルの製造から着手しました。HTSマグネットの物理特性や形状を考慮しつつ、 UKIFSと協議しながらコイルのスペックや構造などの基本設計、試験内容等を決めたのち、フジクラにて部品の製造や組み立てを行い、内部構造の異なる7種類の試作品コイルを完成させました。
並行して、実際に試験データを取得するための環境整備に向けて、試作品コイルのパラメーターを考慮した試験環境を構築したのち、製造した7種類の試作品コイルを用いた試験を行いました。極低温下で得られた試験結果を分析した結果、フジクラの製造したHTS線材の基礎特性を用いて京都フュージョニアリングが計算予測した通電特性と、実際の試験結果とが一致することを確認しました。これは、HTS線材の超電導特性を劣化させることなくコイル化できたことを示すとともに、取得した交流損失などの試験データの健全性を示しています。
最終的に、本プロジェクトを通じて取得した基礎データをUKIFSに納品するとともに、基礎データ取得のために製造した試作品コイルの設計から製造工程までをUKIFSと伴走することで、HTSコイルの製造方法に関する知見を共有し、プロジェクトの第一ステージを完遂しました。
本プロジェクトに関与した京都フュージョニアリングとフジクラのメンバーと、7種の試作品コイル
■プロジェクトメンバーからのコメント
英国インダストリアル・フュージョン・ソリューションズ(UKIFS)
Principal Magnets Engineer, Dr. Stuart Wimbush
本プロジェクトの成果には非常に満足しており、20か月にわたる契約期間を通じて得られた価値は大変大きなものでした。強固な協力体制のもと、積極的にプロジェクトを進めてもらえたことに加え、我々の複数のチームメンバーがプロジェクトに参加できたことにより、チームにとっても有益な機会となりました。
プロジェクトの各段階で提供された成果物の品質は、いずれも素晴らしいもので、また、京都フュージョニアリングによる的確な支援により、HTS分野のリーディングカンパニーであるフジクラをはじめとする日本の産業界との幅広い接点を得られたことも、本契約の大きな付加価値です。
京都フュージョニアリング株式会社 岩井 貞憲 / 西村 美紀
英国の先進的なプログラムに貢献できましたことを、大変光栄に思っております。HTSマグネット分野での受注は、当社にとっても初めての経験でしたが、HTS線材のエキスパートであるフジクラ様と協業させていただいたことで、無事にプロジェクトを完遂することができました。両社それぞれの強みを活かしながら、ともに取り組めましたことに、心より感謝申し上げます。
株式会社フジクラ 藤田 真司 / 大保 雅載
今回は、フュージョンエネルギー(核融合)炉分野で知見の深い京都フュージョニアリング殿と協業する機会を得て英国の先進的なプログラムに関われたことを大変光栄に考えております。高温超電導(HTS)マグネット分野でのフュージョンエネルギーの観点からの知見が深まったと共に無事にプロジェクトを完遂することができましたことを大変嬉しく思います。今後もHTS分野において国内外で貢献できるよう励んでいきたいと考えております。
*英国の「STEP」プログラムは現在、UKAEAの子会社で、2024年に設立された英国インダストリアル・フュージョン・ソリューションズ(UK Industrial Fusion Solutions Ltd. / UKIFS)が主体として実行し、商業的なフュージョンエネルギーの実現を目指しています。
ご参考:フュージョンエネルギー業界におけるHTSマグネットの重要性
フュージョンエネルギー界における 超電導技術 については、国際プロジェクトとして進められているITER の世界最高峰の技術蓄積をはじめ、各研究機関や企業による研究開発が長きにわたり進められてきました。とりわけ日本の貢献度は高く、その背景には線材製作やマグネットの組み立て 支持 構造などにおいて世界でも有数の技術力を持つ量子科学技術研究開発機構(QST)等の研究機関や 日系 メーカーの存在があります。
一方、近年民間のフュージョンスタートアップを中心に、フュージョンエネルギーの早期実用化と商業化の機運が高まっています。その中で「ITERの設計研究を基盤に、より臨界磁場の高いHTSマグネットを用いれば、より小型に、かつ短期間で同等のプラズマ性能が期待できる」という考えのもと、HTSマグネットは 革新的技術 領域 の一つ として、多くのフュージョンエネルギー関連企業によってハイレベル な 開発が進められており、需要が高まっています。
株式会社MORESCO(以下、MORESCO)と京都フュージョニアリング株式会社(以下、京都フュージョニアリング)は、将来のフュージョン(核融合)プラントに用いられる耐放射線性潤滑剤の開発および販売に関する業務提携を開始したことをお知らせします。
■業務提携の背景と概要
フュージョンプラントを構成する真空ポンプやタービンなどの回転機器においては、安定した稼働とメンテナンスサイクルの延長を実現するために、潤滑剤の使用が欠かせません。さらに、炉内機器の交換では遠隔操作が必須で、ロボットなど様々な機器の使用が不可欠です。これらでは、潤滑剤を使用することで、機器の摩耗や負荷を低減し、高い性能を維持しながら長期間にわたり使用することが可能になります。
しかしフュージョンプラントでは、燃料の一つであるトリチウムや核融合反応によって発生する中性子、さらに生成する放射性物質からの様々な放射線により、機器とともに潤滑剤も過酷な被ばく環境にさらされます。一般的な潤滑剤は、放射線照射により物性が変化してしまい、粘度の上昇や固化などにより本来の性能を発揮できなくなるだけでなく、機器の不具合や故障の原因にもなりかねず、定期的なメンテナンスが不可欠となります。
そのため、メンテナンス性やコストを考慮して潤滑剤を使用せずに、磁気の力で摩擦による抵抗を低減する「磁気軸受」と呼ばれるオイルフリーの手法も取り入れられています。しかし、強い磁場環境にあるフュージョンプラントでは磁気軸受を採用することが難しく、また商業展開する上でのメンテナンスサイクルの延長やコストの削減を考慮すると、高水準の耐放射線性を有する潤滑剤の開発・導入が求められます。
MORESCOは、耐放射線性潤滑剤の製造を行っており、核融合炉や粒子加速器の遠隔操作システムの可動部などにも用いられる高性能な製品を提供しています。同社の製品は放射線が照射されても潤滑剤の粘度の変化は緩やかで、照射前と比較しても遜色なく使用することができます(※)。フュージョンプラントで用いる潤滑剤は、真空環境で使用することも多く、蒸気圧が低く真空を汚染しないことも重要な要素です。
このたびの共同研究開発では、これらの製品を京都フュージョニアリングが開発している機器で直接的評価を行うことで、フュージョンプラント用途としても使用できる高性能な耐放射線性潤滑剤の開発に取り組みます。
また、耐放射線性潤滑剤の評価・開発後には、京都フュージョニアリングが販売する機器の耐放射線性潤滑剤として、MORESCOの製品を販売します。京都フュージョニアリングが持つ国内外の企業や研究機関とのネットワークを活かし、MORESCOの高性能な潤滑剤を世界のフュージョンプラント用途に向けて広く販売していきます。
※:「Characterization of a polyphenyl ether oil irradiated at high doses in a TRIGA Mark II nuclear reactor」
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0168583X21001130
「Selection of radiation tolerant commercial greases for high-radiation areas at CERN: Methodology and applications」
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S235217912100154X
■両者からのコメント
株式会社MORESCO 代表取締役社長CEO 両角 元寿
当社の耐放射線性潤滑剤は、欧州の世界最大規模の加速器内機器や現行の核分裂型原発設備や福島原発の廃炉ロボット可動部等での採用を通じ、実績を積んで参りました。この度、将来の主電源方法として期待されるフュージョンエネルギー発電の主要周辺機器での使用に対し、専用装置の開発・市場展開において世界有数の技術力を有する京都フュージョニアリング社と共同で開発・評価・販売ができる機会を得られますことを、誠に嬉しく思います。MORESCOは今後も世界に比類ない性能を有する耐放射線性潤滑剤を通じて、持続可能なエネルギー社会の実現へ貢献して参ります。
京都フュージョニアリング株式会社 Co-Founder and CEO 小西 哲之
日本国内はもとより、世界でも数少ない高性能な耐放射線性潤滑剤を開発する優れた技術力を持つMORESCO社とともに、フュージョンプラント用途の製品開発およびその販売に取り組めることを嬉しく思っています。高温や高磁場、そして放射線照射と過酷な環境下となるフュージョンプラントにおいて、安定的に機器を稼働させるとともに、メンテナンスを最小限にできることは理想であり、そのために欠かせない潤滑剤の開発は、フュージョンエネルギーの実用化にも大きく貢献するものと捉えています。
■株式会社MORESCOについて
MORESCOは、自動車部品製造時などに使用される特殊潤滑油や、紙おむつなどの組み立て用のホットメルト接着剤などを開発・製造・販売する神戸の化学品メーカーです。1958年に松村石油株式会社から分離独立し誕生しました。
MORESCOの強みは、物と物が触れ合う「境界領域」での潤滑、接着、表面保護などの機能を果たす製品です。創業以来培ってきた、ブレンド・合成・精製技術を駆使し、「境界領域のスペシャリスト」として、市場を牽引するオンリーワン製品や高付加価値製品を多数生み出しています。
「地球にやさしいオンリーワンを世界に届ける」企業を目指し、「境界領域」への挑戦をこれからも続けていきます。
ウェブサイト:
https://www.moresco.co.jp
■京都フュージョニアリング株式会社について
京都フュージョニアリングは、京都大学をはじめ、日本で長年培われてきた核融合研究の成果に基づき2019年に設立された、フュージョンエネルギープラントのエンジニアリング企業です。
プラズマ加熱装置、熱取り出しブランケット、高性能熱交換器、水素同位体移送ポンプを始めとした先端核融合工学分野において世界有数の技術力を有しており、英国原子力公社を始め全世界の核融合研究開発機関・企業を顧客に持ちます。
日本のものづくり力を結集し、革新的なエンジニアリングソリューションを世界に提供することで、人類に究極のクリーンエネルギーを提供し、フュージョンエネルギーという新たな世界市場を創出することを目指しています。
ウェブサイト:
https://kyotofusioneering.com
- フュージョンプラントの運転に欠かせないトリチウムおよび放射化物の評価およびハンドリングの研究を実施 -
国立大学法人東北大学大学院工学研究科(以下、東北大学)と京都フュージョニアリング株式会社(以下、京都フュージョニアリング)は、将来のフュージョン(核融合)プラントの運転に欠かせないトリチウムおよび放射化物の評価およびハンドリングについて、共同研究契約を締結したことをお知らせします。
■共同研究契約締結の背景
核融合反応を起こすために用いられる燃料の一つであるトリチウムは、放射性物質であるため、安全を前提とした取り扱いが求められます。フュージョンプラントでは、燃料として核融合炉に供給されたトリチウムのうち、核融合反応を起こさなかった分が、他のガスと混ざって炉から排出されます。この混合ガスからトリチウムと重水素が分離・回収され、それらは再び燃料として炉に戻されるため、トリチウムは炉内だけでなく、装置や配管内を循環することになります。そのため、安全を確保するには、トリチウムの正確な計測や、トリチウムの吸収や透過が少ない構造材の選定が必要不可欠です。
さらに、核融合反応によって発生する中性子が、構造材中の原子核と反応することで新たに生成される放射性物質(放射化物)の挙動を把握することも重要な課題の一つです。特に、民間主導で進められている
フュージョンエネルギー発電実証プロジェクト「FAST」
など、2030年代の発電実証を目標とする取り組みが活発化するなかで、トリチウムおよび放射化物の取り扱いに関する技術の成熟は、喫緊かつ重要な課題とされています。
こうした背景を受け、このたび、トリチウム関連の研究をけん引してきた研究者の一人である東北大学大学院工学研究科の波多野雄治教授と、工学技術の強みを持つ京都フュージョニアリングが共同で、トリチウムおよび放射化物の評価およびハンドリングに関する研究を開始します。
■共同研究契約内容
共同研究では、「FAST」をはじめとする2030年代の発電実証実験に向け、次のような取り組みを行います。
•
トリチウム計測方法の検討
•
照射下、トリチウム環境下での材料耐久性評価(構造材の選定)
•
廃棄マネジメント方針の研究
■両者からのコメント
東北大学大学院工学研究科 教授 波多野 雄治
産官学でフュージョンエネルギーの早期実現に向けた機運が高まっていることを大変喜んでおります。フュージョンプラントでは、ある程度の量の放射性物質を取り扱うことが避けられないため、それらを安全にハンドリングする技術の成熟度を十分に高めておく必要があります。また、放射性物質の取り扱いについて十分な知識を有する人材の育成も不可欠です。フュージョンプラントの開発で先導的役割を果たしておられる京都フュージョニアリング株式会社との共同研究を通して、これらの課題の達成に貢献したいと考えています。
京都フュージョニアリング株式会社 Vice President of Plant Technology 久米 祥文
このたび、トリチウムにおける研究の第一人者である波多野教授と共同研究を行えることを大変心強く感じています。波多野教授には豊富な知識と経験から助言をいただくなど、これまでも当社と深い関わりがありました。今回、共同でトリチウムの計測や評価、また構造材の選定について研究を行うことで、当社が手掛ける「フュージョン燃料サイクルシステム※1」の技術開発が大きく前進できると確信しています。
※1:フュージョン燃料サイクルシステムは、核融合炉内で核融合反応を絶えず起こすために、炉内の混合ガスを排気し、燃料となる重水素やトリチウムを分離・回収し、再度燃料として供給するための一連のシステムで、フュージョンプラントに欠かせない重要な技術です。
また、あわせて欧州の拠点として子会社の「Kyoto Fusioneering Europe GmbH(以下、KFEU」を設立したこともお知らせします。
フュージョンエネルギープラントにおいて、炉心部への安定かつ安全な燃料供給を行うことを可能にするフュージョン燃料サイクルシステムは、フュージョンエネルギーの実現、そしてそれに取り組む全ての研究機関・企業にとって必要不可欠な機能です。特に世界のフュージョンエネルギー炉の大多数はDT反応(二重水素とトリチウムによる核融合反応)による核融合を前提に設計されており、それらにおけるフュージョン燃料サイクルシステムは、水素同位体ガスを炉心部から排気・分離・循環させる技術によって構成されます。
このフュージョン燃料サイクルシステムに関して、当社は世界有数の技術ノウハウを有し、事業の柱の一つとしています。加えて、トリチウムをはじめフュージョン燃料サイクルに関する専門知識を有するKITやカナダ原子力研究所(CNL)とも連携し、この分野におけるトップランナーとして技術開発を推進しています。さらに、CNLと共同でFusion Fuel Cycle Inc.を設立し、燃料サイクルシステムの世界初の実証施設「UNITY-2」の建設や、その後の研究成果および設備・機能を世界中のフュージョンプレーヤーたちに提供するべく取り組みを開始します。
今回のChristian Dayの参画により、当社はさらにこの分野の技術成熟度を向上させ、フュージョンエネルギーの実現を最先端で推進してまいります。
また、当社は技術開発の推進とグローバル市場での事業拡大を目指し、3社目の子会社となる「KFEU」をドイツに設立しました。ドイツはフュージョンエネルギー実験装置の「ヴェンデルシュタイン7-X(W7-X)」を有しているほか、民間企業の数も多く、欧州におけるフュージョンエネルギー開発の中心地ともいえる存在感を示しています。また、炉工学領域や産業的サプライチェーンに強みを持ち、フュージョン燃料サイクルシステムの確立に必要な機器の開発や調達ができることから、ドイツでの設立を決定しました。なお、当社はドイツのKITと協力協定を締結しており、技術開発について学術界と民間の枠を超えたパートナーシップを結んでいます。
KFEUは技術開発の拠点として、Kyoto Fusioneering UK Ltd.とも連携しながら、技術開発とグローバル市場における事業展開を推進していきます。
Christian Dayの参画およびKFEUの設立について、当社代表取締役社長の小西哲之は「様々な業界で経験を積んだプロフェッショナルが集まる当社に、また新しい世界最高峰のエキスパートが増えたことを心から嬉しく思っています。Christianはフュージョン燃料サイクルシステムの根幹となるトリチウムの取り扱いはもとより、真空部門のヘッドとして培ったトリチウムの投入やポンプ効率に関する技術と知見を有しているため、KFEUから当社の技術開発をさらに前進させることを期待しています」と述べています。
【Christian Dayについて】
Christian Day(クリスチャン・デイ)
Senior Vice President, Head of Fuel Cycle(就任予定)
コメント:
京都フュージョニアリングでフュージョンエネルギーの実現に貢献できることをとても誇りに思います。この大きな一歩は、30年にわたってアカデミアで研究開発に取り組んできた私にとっての集大成ではありますが、それが最高潮を迎えるのはまだここからです。KFEUをフュージョン燃料サイクルの技術拠点とし、フュージョンエネルギープラントの実現に必要なサプライチェーンを確立するべく、取り組んでいきます。
*詳細な経歴はBiography(https://kyotofusioneering.com/news/2024/05/22/2316)をご覧ください。
【Kyoto Fusioneering EUについて】
会社名:Kyoto Fusioneering Europe GmbH
代表者:Christian Day
設立日:2024年2月
稼働開始日:2024年7月を予定
所在地:ドイツ カールスルーエ
※日本国外での子会社設立は、英国、米国に次いで3社目となります。
※米国子会社、英国子会社、欧州子会社はいずれも当社の100%子会社です。
【京都フュージョニアリング株式会社について】
当社は、京都大学をはじめ、日本で長年培われてきた核融合研究の成果に基づき2019年に設立された、フュージョンエネルギープラント機器の開発に特色を持つエンジニアリング企業です。
プラズマ加熱装置、熱取り出しブランケット、高性能熱交換器、水素同位体移送ポンプを始めとした先端核融合工学分野において世界有数の技術力を有しており、英国原子力公社を始め全世界の核融合研究開発機関・企業を顧客に持ちます。
日本のものづくり力を結集し、革新的なエンジニアリングソリューションを世界に提供することで、人類に究極のクリーンエネルギーを提供し、フュージョンエネルギーという新たな世界市場を創出することを目指しています。
<会社概要>
会社名 京都フュージョニアリング株式会社
設立 2019年10月
事業内容 フュージョンエネルギープラント関連装置・システムの研究開発
およびプラントエンジニアリング
代表者 代表取締役社長 小西 哲之(こにし さとし)
社員数 124名 (2024年4月1日時点、派遣・業務委託・海外子会社含む)
所在地 東京都千代田区大手町(本社)
・京都府宇治市五ケ庄(研究拠点・京都大学宇治キャンパス内)
・英国バークシャー州レディング(英国子会社オフィス)
・米国ワシントン州シアトル(米国子会社オフィス)
・ドイツ カールスルーエ(欧州子会社オフィス)
HP https://kyotofusioneering.com/
採用ページ https://kyotofusioneering.com/joinus
ブログ https://kyotofusioneering.com/news_category/blog
FFCの取締役4名。左から世古 (KF), Bushby氏 (CNL),小西 (KF), Castillo氏 (CNL).
FFC社は、当社とCNLが持つ知見を戦略的に統合し、フュージョンエネルギープラントに必要不可欠なフュージョン燃料サイクルシステムを設計・提供します。技術力や組織運営をはじめとする両者の強みを融合させることで、FFC社はこれまでどちらか一方だけでは達成できなかった包括的なソリューションの提供を通じ、独自の地位の確立を目指し、世界中のフュージョンエネルギー開発を力強く後押しします。また、FFC社の設立は、オンタリオ州レンフルー郡での新たな雇用を創出し、同地域の経済発展にも大きく貢献しうるものとして期待されています。
FFC社では、重水素(Deuterium)と三重水素(トリチウム:Tritium)による核融合反応(D-T)に注力し、高いレベルの安全性と性能基準を満たす統合的なフュージョン燃料サイクルシステムの提供をいち早く実現するべく取り組みます。第一段階の取り組みは、CNLの研究所内にフュージョン燃料サイクルシステムの統合的な試験施設「UNITY-2」の建設です。UNITY-2では、燃料の排出から精製、供給までの一連のD-T燃料サイクルを構築し、効率的なトリチウム処理技術の実証を行います。このトリチウム処理技術の実証研究によっ
て、フュージョンプラント設計における課題解決に寄与し、10年単位での研究開発の早期化を実現しうると考えています。
まずはこのUNITY-2を皮切りに、世界中の実験炉や原型炉、そして将来の発電プラントの開発をサポートしていきます。
※FFC社についての詳細情報は参考資料(英語のみ)をご覧ください。
https://speakerdeck.com/kyotofusioneering/kf-cnl-fusion-fuel-cycle-inc-for-announcement
フュージョンエネルギーにおける主要サブシステムのリスク削減とイノベーション・プラットフォームとしての役割
UNITY-2は、2025年後半までに試運転を開始し、2026年半ばまでに本格稼働する予定の世界初の統合型燃料サイクル試験施設です。UNITY-2は試験施設としてだけに留まらず、トリチウム処理システムに関する技術成熟度の向上を目指す世界中のフュージョンエネルギーに関わる機関や企業に対し、オープンなプラットフォームとして提供していきます。
UNITY-2は、フュージョンエネルギー発電に必要不可欠な技術を開発し実証することで、フュージョンプラントのトリチウム処理プラント開発の早期化に寄与します。具体的には、トリチウム在庫の最小化と処理効率、トリチウム排出の最小化と物質適合性、プロセスのモデリング、制御、シミュレーション、燃料供給、トリチウム計量診断、安全なトリチウム運転、廃棄物の最小化に関する研究と実証を支援します。これは、フュージョンエネルギーの主流である閉じ込め方式(confinement)に汎用性のある方法で研究が行われます。
2026年半ばに運転を開始するUNITY-2は、実証装置としてまたフュージョンプラントの両方のニーズに合致しています。さらに、FFC社の目的は、フュージョンプラントにおける研究を加速しリスク軽減を可能とするだけでなく、活発かつ分散した太平洋を横断するフュージョンエネルギーに関わるサプライチェーンの構築を促進することです。最後に、UNITY-2の運用から得られるデータと洞察は、D-T核融合装置を認可する規制機関にとって有意義な情報になることが想定されます。
【関係者からのコメント】
カナダ原子力研究所 CEO ジャック・クレイグ・ジュニア氏:
FFC社の設立は、フュージョンエネルギー開発における重要なマイルストーンであり、京都フュージョニアリングの技術力とCNLのトリチウム取り扱いに関する知見を組み合わせることでイノベーションをもたらします。
京都フュージョニアリング株式会社 代表取締役社長 小西 哲之:
FFC社を通じて、私たちは重要なフュージョン燃料サイクル技術の開発を加速するだけでなく、フュージョンエネルギーの未来を形作る包括的なソリューションを提供します。UNITY-2は始まりに過ぎず、同様のシステムを世界規模で設計・導入することを目指しています。
オンタリオ州経済開発・雇用創出・貿易大臣 ヴィック・フェデリ氏:
京都フュージョニアリングとCNLとの革新的なベンチャーは、クリーンエネルギー技術の開発と展開におけるオンタリオ州の継続的な成功の証です。FFC社の設立を祝福するとともに、両者のパートナーシップがレンフルー郡とオンタリオ州全体の経済発展と新規雇用創出の促進につながることを期待しています。
ヴィック・フェデリ氏(前列右から3人目)とカナダ・オンタリオ州関係者ならびにCNL、KFメンバー
【Fusion Fuel Cycles Inc.について】
会社名:Fusion Fuel Cycles Inc.
設立日:2024年5月2日
取締役:Stephen Bushby (CNL), Ian Castillo (CNL), 小西哲之(KF), 世古圭(KF)
所在地:286 Plant Road Chalk River ON K0J 1J0
【CNLについて】
CNLは、カナダにおける原子力研究の中核を担う、世界でも有数の原子力関連技術の研究機関です。前身となるカナダ原子力公社(AECL)から2014年に設備の運営・管理を引き継ぎ、原子力の平和利用および医療への応用について、日々最先端の研究が行われています。カナダの CANDU(R) 原子炉技術に基づくトリチウムの安全管理に高い技術と長い安全の歴史を持っており、チョークリバー研究所で最先端の専用研究施設を運営しています。
【京都フュージョニアリング株式会社について】
当社は、京都大学をはじめ、日本で長年培われてきた核融合研究の成果に基づき2019年に設立された、フュージョンエネルギープラント機器の開発に特色を持つエンジニアリング企業です。
プラズマ加熱装置、熱取り出しブランケット、高性能熱交換器、水素同位体移送ポンプを始めとした先端核融合工学分野において世界有数の技術力を有しており、英国原子力公社を始め全世界の核融合研究開発機関・企業を顧客に持ちます。
日本のものづくり力を結集し、革新的なエンジニアリングソリューションを世界に提供することで、人類に究極のクリーンエネルギーを提供し、フュージョンエネルギーという新たな世界市場を創出することを目指しています。
<会社概要>
会社名 京都フュージョニアリング株式会社
設立 2019年10月
事業内容 フュージョンエネルギープラント関連装置・システムの研究開発
およびプラントエンジニアリング
代表者 代表取締役社長 小西 哲之(こにし さとし)
社員数 124名 (2024年4月1日時点、派遣・業務委託・海外子会社含む)
所在地 東京都千代田区大手町(本社)
・京都府宇治市五ケ庄(研究拠点・京都大学宇治キャンパス内)
・英国バークシャー州レディング(英国子会社オフィス)
・米国ワシントン州シアトル(米国子会社オフィス)
・ドイツ カールスルーエ(欧州子会社オフィス)
HP https://kyotofusioneering.com/
採用ページ https://kyotofusioneering.com/joinus
ブログ https://kyotofusioneering.com/news_category/blog
京都フュージョニアリング株式会社の情報
京都府宇治市五ケ庄平野5番地24
住所
〒611-0011 京都府宇治市五ケ庄平野5番地24
推定社員数
11~50人
周辺のお天気
周辺の駅
4駅JR西日本奈良線の黄檗駅
地域の観光施設
地域の図書館
法人番号
6130001065395
法人処理区分
新規
プレスリリース
京都フュージョニアリングとフジクラの協業により、英国原子力公社のHTSマ
京都フュージョニアリングとフジクラの協業により、英国原子力公社のHTSマグネット領域の研究推進プロジェクト(第一ステージ)を完遂
2025年06月02月 11時
京都フュージョニアリングとフジクラの協業により、英国原子力公社のHTSマグネット領域の研究推進プロジェクト(第一ステージ)を完遂
MORESCOと京都フュージョニアリングがフュージョンプラント向けの耐放射線性潤滑剤に関する業務提携を開始
2025年05月26月 13時
MORESCOと京都フュージョニアリングがフュージョンプラント向けの耐放射線性潤滑剤に関する業務提携を開始
東北大学と京都フュージョニアリングが共同研究契約を締結
2025年04月14月 11時
東北大学と京都フュージョニアリングが共同研究契約を締結
フュージョン燃料サイクルのエキスパートである元KIT所属のChristian Dayが京都フュージョニアリングに参画
2024年05月23月 09時
- 優れた技術と知見を活かし、燃料サイクルシステムの技術開発を加速 -京都フュージョニアリング株式会社は、フュージョン燃料サイクル領域のエキスパートであり、ドイツ・カールスルーエ工科大学(Karlsruhe Institute of Technology:以下、KIT)の真空部門で燃料サイクル技術のヘッドを務め、欧州原型炉チームの燃料サイクル技術を主導したChristian Day(クリスチャン・デイ)が当社に参画したことをお知らせします。当社は、Christian Dayが有する優れた技術と知見を活かし、フュージョンエネルギープラントに欠かせない「フュージョン燃料サイクルシステム(Fusion Fuel Cycle System)」の技術開発を加速させます。
京都フュージョニアリングとカナダ原子力研究所が新会社「Fusion Fuel Cycles Inc.」を設立
2024年05月23月 09時
京都フュージョニアリング株式会社とカナダ原子力研究所(CNL)は、カナダ・オンタリオ州に「Fusion Fuel Cycles Inc.」(以下、FFC)を設立します。本件は、2023年9月に当社とCNLが締結した戦略的業務提携契約に基づくもので、フュージョン燃料サイクルに関わる技術開発と事業化を目指します。